週刊粧業は、化粧品マーケットを下支えする重要領域としてOEM事業者と原料会社を注視する中、本特集号では、血と汗の結晶といえる商品を産み出すための研究開発体制にスポットを当てて最新の実態をあぶり出してみた。
日本コルマーは、国内4研究所・研究員150名体制でスキンケアからメークアップ、ヘア&ボディケアなど化粧品のあらゆる製品の開発を行っている。研究所・研究員数は、国内化粧品・医薬部外品OEM/ODM業界で最大規模を誇る。
化粧品・医薬部外品OEM/ODM大手の東洋ビューティは、国内2研究所・研究員100名強の研究開発体制を整え、今春も新たに10名を増員した。
天真堂は2018年12月期、研究開発において「独占的な原料開発」「オリジナルプレミックス」「独自の吸収・浸透技術」を軸にした取り組みを推進している。
メークアップやスキンケアアイテムの受託製造業を展開しているアサヌマコーポレーションは研究開発体制の強化を進め、2024年にグループ売上高200億円達成を目指している。
化粧品OEMを軸に原料販売や容器製造なども手掛けるホシケミカルズでは、15年以上前に独自の研究開発管理システムを導入し、これまでに蓄積した原料情報や処方の数は約1万件にのぼる。
日本色材工業研究所では、研究開発において新たなモノづくりにチャレンジする人材の育成と、世界各国の法規制に遵守したグローバル対応の強化に努めている。
原料メーカーのホルスが中核にあるホルスグループは、受託製造に加え卸と直販に対応する日本天然物研究所が両論となって客先に貢献している。
Dear LauraにR&D部が発足してから1年。同社の強みを生かしたOEM戦略を、高橋悠介R&D部次長に尋ねた。
トキワの研究開発拠点であるグローバルテクノロジーセンター(埼玉県)では、約100名の研究開発者が在籍し、ペンシルやパウダーなどメークアップ製品を中心にパッケージ(外装)と中身(処方)の開発を行っている。
ここ数カ年は業界の成長株として注目を集めてきたミリオナ化粧品は、成長期の児童のように大きくなった企業体に合わせ開発体制も機敏にアジャストしてきた。そこには当然で苦労があったと思われる。
キレートジャパンは、「開発志向型ベンチャー」を信条に掲げ、防腐剤完全無添加のフリーズドライ化粧品の開発に日本で初めて成功するなど、全く新しい化粧品づくりに挑戦し続けている。
ナユタでは、天然系ゲルや抗シワ化粧品などの処方開発を進めつつある。
ミック・ケミストリーは、高品質で効果実感の高い化粧品を提供するため、研究開発力の強化に取り組んでいる。
化粧品・健康食品原料商社の岩瀬コスファは、東京・大阪本社内にラボを設け、研究開発に取り組んでいる。
化粧品用フラーレン原料を世界で唯一製造販売しているビタミンC60バイオリサーチは、長年、様々な大学と共同開発に取り組んでいる。
メディサイエンス・エスポアでは、水と酸素を微細化し、水分子で酸素分子をくるんだ酸素補給水「WOX」を化粧品や健康食品、医薬品、食品業界などに提案し、実績を積んでいる。
研究開発体制にスポットを当て、関連企業21社(日本コルマー、東洋ビューティ、アサヌマコーポレーション、ホシケミカルズ、日本色材工業研究所、天真堂、Dear Laura、ホルスグループ、トキワ、ミリオナ化粧品、ポイントピュール、キレートジャパン、ナユタ、岩瀬コスファ、成和化成、メディサイエンス・エスポア、東洋新薬、シー・ビー・エス、メディカルラボ、ミック・ケミストリー、ビタミンC60バイオリサーチ)を取材し、最新の実態をあぶり出してみた。
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