訪問販売を基軸とする総合化粧品メーカー「アイビー化粧品」(白銀浩二社長)は今年創立35周年を迎え、11月27日、大阪国際会議場で2200名が参加する「感謝」と「決起」の記念式典を開催した。今年で社長就任11年目となる白銀社長は本紙とのインタビューで、「35周年を機に、『愛と美と豊かさの実践と追求』という企業理念を再徹底し、次の40周年に向けて、基軸の訪販をさらに磨き上げて、売上高200億円、将来的には1000億円を達成できる企業づくりをめざす」と語った。
〝理念を大切に〟販社訪問を機に組織の活力が向上
――創立35周年、社長就任11年目を迎えられたわけですが、改めて現在の心境をお聞かせ下さい。
白銀 この10年間はそれこそ「あっと言う間」でした。それだけ当社を巡る情勢も激しく変化しました。
こうした状況の中で当社は数年前、残念ながら業績が一時低迷しました。その要因は、化粧品業界に様々な新しいチャネルが次々と参入していることです。
つい最近まで、制度品、一般品、訪販という大きなジャンルで括ることができました。しかし今は、インターネット販売をはじめとして新しいチャネルが次々と登場し、競争は一段と激しくなっています。こうした環境の変化への対応にやや遅れをとりました。
しかしながら、当社は訪問販売総合化粧品メーカーという基軸は、将来ともに変わることはありません。私の父であり創業者である白銀あきらは、この理念の徹底とそのための教育に心血を注ぎました。これは当社にとって最大の財産になっています。
――ここ数年、業績が回復傾向にありますが、その要因はやはり理念の徹底にあるのですか。
白銀 3年前、「創業の原点に立ち返り、創業の理念を戦略の基軸に据えよう」と呼び掛けました。これに全ての販売組織が賛同してくれ、いま活動を展開している最中です。その成果が少しずつ出てきたと言えます。
またこうした理念を実践するために、私自身が全国の販社を3年間かけて訪問しました。これは歴代社長としては初めてのことであります。
――現場の人々と直に接したことで、何か感じることがありましたか。
白銀 一番うれしかったことは、訪問する販社を事前に知らせておくと、お客さまや販売組織の人々が時間かけてその販社に集まってくれ、親しく懇談ができたことです。時間はだいたい1時間とか2時間ですが、皆さん、私と会うのを楽しみにしていてくれて、有意義な時間を過ごさせてもらいました。販社訪問でお会いできたお客さまに再びお会いできることを楽しみにしています。
営業所が10年間で1.6倍に、来年4月には販売システムを改定
――ここ何年間で、営業拠点が急速に増加しています。どのような理由があるのですか。
白銀 10年前、約2500カ所だった営業所は、現在では1.6倍の4053カ所になっています。登録会員の数も、10年前は10万人ほどでしたが、現在は20万人を超えています。
こうした営業所の増加は、訪問販売という事業の基本である日常的な活動をコツコツと積み上げてきた結果です。例えば、ホームパーティの開催や、「アイビーニュース」の手渡しなどといった地道な活動が少しずつ効果を上げています。
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この記事は週刊粧業 掲載
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