アンチエイジングスキンケア化粧品の市場調査(市場規模、将来性など)

カンタンに言うと

アンチエイジングスキンケア化粧品の市場調査(市場規模、将来性など)

 2009年度のスキンケア全体の市場規模は6084.9億円(経済産業省化粧品出荷統計による)となっており、不況による消費の低迷および消費者の低価格志向が高まりにより、市場全体が2008年度比8.1%減と落ち込んでいる。

 スキンケア市場におけるアンチエイジングスキンケアの割合は2009年度で36.9%。アンチエイジングスキンケアは、スキンケア市場全体の3割以上を占める大きなマーケットを構成を構成し、美白スキンケア市場の構成比(34.8%)を上回っている。その要因としては、参入企業が講じる商品および販売施策の成功があげられる。

 企業別展開状況に見てみると、主要17社が展開するアンチエイジングスキンケアの総品目数は1,315品目。1社あたりの平均品目数は77.4品目となっている。前回調査時からの品目数の増減は、カウンセリング系企業が増加傾向にある。

 増加の要因としては、「suisai」(カネボウ化粧品F1)や「ランコム」(日本ロレアル)などの主力ブランドの商品追加が活発になっているほか、「エリクシール」(資生堂)から美白ラインを上市しており、エイジングケアブランドにおける多機能ラインの追加がその牽引役となっている。

 アンチエイジングスキンケアの今後の市場性については、2009年度のアンチエイジングスキンケア市場が2008年度から0.1%増で推移、2010年度も4.6%の伸長が見込まれることから、今後も市場は拡大傾向が続く見通しとなっている。

 そうした中、参入企業およびブランド数が増加していることから競争が一層激化することが予想され、今後は消費者に明確な差別ポイントの提案が必要となることが見込まれる。

 市場に影響を与えるプラス要因としては、「成分開発などによる商品の高機能化」「チャネルの拡大による市場活性化」「ターゲット層の広がりによるユーザーの拡大」があげられる。一方、市場に影響を与えるマイナス要因としては、「低価格商品の需要による購入単価の下落」「多機能アイテムの人気による購入数下落」「新規ユーザー獲得数の鈍化」「新規注目成分の不在」があげられる。

 結論としては、今後の市場はブランドの再構築とチャネル戦略(通販、専門店、訪販)を進める方向に向かうだろう。

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●執筆者:株式会社週刊粧業 顧問 三原誠史
株式会社ソフィアリンクス代表取締役
大阪芸術大学講師
1963年生まれ。大阪芸術大学デザイン学科卒
大手家電メーカーの戦略デザイン室にてシングル家電シリーズのデザインプロデュースを行う。その後、大手出版社を経て独自のブランディングプロデュース事業を開始。
化粧品メーカーの新商品開発、ブランド開発、プロモーション、戦略構築など多数手がける。最近では化粧品メーカーの中国市場の進出支援事業も積極的に行っている。

※さらに詳しい数値データ等につきましては、「アンチエイジングスキンケア化粧品の市場調査」をご覧ください。

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