専門店や百貨店の化粧品売場におけるカウンセリングサービスに対し、半数以上が「商品を買わなければいけないというプレッシャー」(56.1%)と感じており、半数近い女性が「新製品の押し付けはやめてほしい」(45.4%)と思っている。また、セルフで化粧品を購入することの慣れからか、「通りがかりの人に見られて恥ずかしい」も4割以上にのぼった。近年は、ドラッグストアやGMSなどでもカウンセリングを強化する動きがある中、この結果をどう捉えるべきか……。
化粧品市場全体が伸び悩む中、チャネル別では通販のみが伸長し、大手メーカーの通販参入も相次いでいる。今後さらに通販で化粧品を購入する率が高まれば、カウンセリングへの抵抗感はますます高まる可能性がある。
一方で、実際にカウンセリングの「時間が長い」(17.7%)と感じている女性は全体の2割弱にとどまる。では「時間が短い」と感じているかといえば、全体の2.2%と少数派だ。以上から、カウンセリングを受ける大半の女性が「時間は適当」という印象を持っており、実際にカウンセリングを受けている女性の満足度は高いと言える。
購入時、美容部員・店員にアドバイスをしてもらいたいと思ったことが「ある」は67.7%となり、3割以上の女性が「ない」と答えた。
「ある」と答えた女性は、スキンケアでは「使い方」(84.6%)が最もアドバイスをしてもらいたい項目となっている。自分の肌質に合った商品の紹介だけでなく、使い方のサポートまでのカウンセリングを求めていることがわかる。また「効能・効果」(58.1%)と「成分」(23.3%)は関連性の高い事柄だが、知識としての成分の詳細よりも、その成分に期待できる効能・効果に関する情報を求めているようだ。
一方、メークでは「似合う色」(75.3%)、「使い方」(65.9%)、「テクニック」(64.9%)の3項目全てにアドバイスを欲しいと半数以上の女性が感じている。女性誌などでも、上記3項目をイラストで分かりやすく紹介されたページが設けられているものの、多くの女性が直接的なアドバイスを求めていることがわかる。
逆にアドバイスをもらいたいと思ったことが「ない」という女性の約7割以上が「めんどうだから」(72.2%)という結果となった。
3年前の調査時(87.8%)に比べると15P以上減ったものの、インターネットを活用して情報を入手できるようになった環境の変化やセルフ化粧品の主流化という業界のトレンドなどの影響から、カウンセリングを不要に感じている女性が多いようだ。
また、「高い商品を勧められそうだから」(50.4%)も過半数を超えており、「カウンセリング=商品の押し付け」といった先入観が根強く残っていることが露わになった。今後も引き続き、カウンセリングのイメージ改善がカウンター設置店の課題になる。(記事全文・アンケート詳細はこちら)
【化粧品のカウンセリング(接客)に関する調査(質問事項)】
Q1)売場でのカウンセリングで感じたことは?(複数回答あり)
Q2)①購入時、美容部員・店員にアドバイスをしてもらいたいと思ったことはありますか?、②(あると答えた人へ)スキンケアではどんなことですか?(複数回答あり)、③メークアップではどんなことですか?(複数回答あり)、④(ない人へ)何故ですか?(複数回答あり)
Q3)①専門店や百貨店の化粧品売場のカウンターに、肌分析器が設置されているのを知っていますか?、②(知っている人へ)分析してもらったことは?、③(ある人へ)分析してもらった感想は?、(ない人へ)見てもらいたいと思ったことは?
Q4)テスターの「人気色」「売れ筋№1」などのPOPについてどう感じますか?
【調査概要】
調査協力:株式会社マクロミル
サンプル抽出方法:株式会社マクロミルが保有するネットモニタからランダムに抽出
対象エリア:全国
調査対象者:20~39歳の女性
対象者割付:女性/20~24歳、女性/25~29歳、女性30~34歳、女性35~39歳(各103サンプル)
【PDFダウンロード】化粧品アンケート(カウンセリング)検索結果はこちら
この記事は週刊粧業 掲載
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