週刊粧業がまとめた2010年度化粧品メーカー売上高上位30社ランキング(非上場含む)をみると、30社の合計伸長率は市場全体が0.4%減(当社推計)で推移する中、0.6%減となった。30位圏外のメーカーに若干だがシェアを奪われた結果となっている。
今回の調査も昨年と同様、信用調査会社のデータをはじめとした各種データを駆使して行った。これにより、今まで30位圏内に入っているにもかかわらず、掲載されていなかったアシュランが新たに登場している。
2010年度の化粧品市場は、リーマンショック以降の不景気の影響を受けたが、大幅にマイナスした前年との比較となったため、減少幅はむしろ縮小している。
上位30社という観点でみると、P&Gを除く1000億超えの大手メーカーが30社平均を下回る数値で推移する一方、中堅新興勢力4社(ドクターシーラボ、ロート製薬、ガシー・レンカー・ジャパン、ロクシタンジャポン)が2ケタ増を記録したことが、2010年度の主なトピックスであった。
一方、この10年以内に急激に売上げを伸ばしてきたアシュラン、悠香の2社は、ある程度飽和状態に達しつつあり、現状のラインナップのみでは、これまでのような高い成長率の維持は難しくなってきている。
高級化粧品メーカーの中では、アルビオンとポーラが厳しい市場環境の中でも着実に成長を遂げて存在感を示した。特にアルビオンは、10年間で売上高を1.8倍に拡大してきた上での増収であるため、その意味はより大きいといえる。
ここ数年の化粧品市場の動向をみると、メーカーの理念、ブランドの特徴がしっかりとユーザーに伝わっていて、「このメーカー、このブランドはイコール○○だ」と断言できることが、より高い成長を実現できる大きな要素であることに気づく。
例えば、ドクターシーラボについては、マーケティング戦略に長けている上に、ドクターズコスメ市場で4割近いシェア(総合企画センター大阪調べ)を占め、ドクターズコスメといえばドクターシーラボというイメージが多くの女性たちに浸透している。このように際立った特徴をもつメーカー、ブランドが今後も成長を続けることになりそうだ。
この記事は週刊粧業 掲載
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