資生堂 グループ クォータリー ニュース(2012年5月号)

2012年5月18日 15時02分

 「資生堂グループ クォータリー ニュース」は資生堂グループの様々な事業トピックスを4半期ごとにまとめて伝えるニュースレター。2012年5月号では、2011年度第4四半期の資生堂グループのフラッシュニュースおよび2011年度年間決算のハイライトについてまとめている。

1.資生堂 フラッシュニュース

①創業140周年

 資生堂は2012年4月8日の創立記念日に創業140周年を迎えた。1872年に日本初の洋風調剤薬局として東京・銀座に創業した資生堂は世界89の国と地域で化粧品を販売する企業へと成長し、現在は「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレイヤー」を目指し、世界中の顧客へ質の高い商品とサービスを届けるべく事業を展開している。

 140年を迎える2012年の活動の一環として世界中のグループ社員、約4万5800人が各事業・部門ごとに「美しさを作り出す」をテーマに「女性・化粧」「文化」「環境」の分野で社会貢献を行う。この活動は未来に咲かせる椿の大輪という意味をこめて「未来椿プロジェクト」と称し、社会や顧客への感謝を表すと同時に、社員の活動を通じてこれからの社会や顧客とのつながりをさらに深めていく。

 また140周年を機会としたもう一つの活動として、BC(ビューティーコンサルタント)が、日頃培った美容技術・応対力を競い合う第3回「BCコンテスト世界大会」を7月25日(水)に東京にて開催する。世界中で働くBC、約2万300名の中から、1年以上をかけて選抜された32名が、「おもてなしの心」と高い技術を競い合う。

 さらにヨーロッパでは、140周年を記念して、歴代の商品、宣伝ポスターやデザインなどを通じて、資生堂の企業文化を紹介する展示をギリシャ*1(4/2~4/14)、スイス*2(5/7~7/6)で行っている。資生堂は、企業文化を一つの資産として捉え、創業以来、顧客の美しさと健やかさを目指して、新しい価値の創造に取り組んできた企業姿勢を、より多くの人々に理解、共感してもらえるような活動を世界で展開していく。

*1ギリシャ 「Shiseido 1872-2012 A Journey of True Beauty」展……前半ゴールデンホールショッピングセンター 後半ホンドスセンタースパタ店にて開催
*2スイス 「Exposition Art & Beauty Shiseido 140th anniversary」……USB銀行本店 ラウンジにて開催

②「世界で最も倫理的な企業2012」に選出される

 資生堂は、米国の企業倫理やCSRなどを専門とするシンクタンク「エシスフィア・インスティチュート」が2012年3月15日発表した「世界でもっとも倫理的な企業2012」のうちの1社に選出された。

 資生堂は創業から「美と健康を通じてお客様のお役に立つ」という精神を企業活動の根底に置いてきた。昨年4月には資生堂グループの結束力を高めることを狙いとする企業理念体系「Our Mission, Values and Way」を策定。この中で、企業倫理については、「お客さま」「取引先」「株主」「社員」「社会・地球」といった5つのステークホルダーからの信頼をいただくために社員一人ひとりが取るべき行動基準「Our Way」に基づき推進している。

③経済産業省・特許庁より「知財功労賞」を受賞

 資生堂は日本の経済産業省・特許庁が主催する2012年度「知財功労賞」において経済産業大臣賞を受賞し、4月18日に授賞式が行われた。これは資生堂が長年にわたって培ってきたブランド価値を積極的に守り、さらにその価値を高める姿勢が評価されたもの。

 信頼感、安心感のあるブランドを守ることは、メーカーだけでなく顧客にとっても大切なことであり、ブランドを大切な経営資源の一つであると捉え、今後も全世界で積極的にその価値を高めていく活動を継続していく。

④米国の美術学校Pratt Instituteにより表彰される

 グローバルブランドSHISEIDOのパッケージデザインが、米国を代表する美術学校の一つプラット・インスティチュートが毎年、ビューティー業界から優れたデザインを選出して表彰するパッケージアート賞を受賞し、4月17日に表彰式が行わた。

⑤アルゼンチン共和国にて販売をスタート

 資生堂は5月よりアルゼンチン共和国で化粧品の販売をスタートする。アルゼンチン共和国は、南米でブラジルに次ぐ、第2位の市場規模を持ち、経済も2003年以降8年連続でプラス成長を継続するなど、消費市場の拡大が続いている。資生堂はアルゼンチンで高級化粧品販売の実績のある「グレタ・グループ」と代理店契約を結び、グローバルブランド「SHISEIDO」のメークアップ、スキンケアなどを販売する。これにより資生堂化粧品の販売は、世界89の国と地域、中南米市場では、ブラジル連邦共和国、メキシコ合衆国、コロンビア共和国、パナマ共和国と合せて5カ国となる。

⑥ウェブを活用した新ビジネスモデルを開始

 資生堂は日本国内市場を対象に、4月からウェブを活用した新ビジネスモデルをスタートしている。これは2つのサイトと既存の化粧品小売店網で構成されている。

 サイトの一つである、美と健康に関する企業と専門家によるコラボレーションサイト「Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー)」(www.beauty-co.jp)では、業界の垣根を越えた様々な企業が集まり、魅力的で幅広い商品、サービス、情報を紹介することで顧客との接点を拡大し、それぞれの企業サイトへと誘導する。

 もう一つの資生堂の企業サイトである「watashi+(ワタシプラス)」(www.shiseido.co.jp)は、顧客のさまざまな美容についての要望や期待に応えるとともに、新たな需要の開拓を図る。さらに化粧品店紹介サービス機能を通じて、既存の化粧小売店の活性化を促進する。

img1343_1.jpg

 当期の連結売上高は、前期比1.7%増の6,824億円となった。

 国内売上高はリーマンショック以降の高価格帯と低価格帯への二極化という市場構造の変化に震災の影響等も加わり、市場全体が縮小し続ける中、前期比0.8%減の3,800億円となった。

 海外売上は、円高の影響を受けたものの、欧米市場で成長性を確保するとともに、中国を含むアジア市場でも高成長を続けたことから現地通貨ベースで前期比11.9%増の3,024億円となった。

 営業利益については、原価率の改善や費用の効率的運用に努めたものの、国内外で成長に向けた積極的なマーケティング投資を実施したことにより、前期比12.0%減の391億円となった。

 当期純利益は、営業利益が減益となったものの、前期の純利益が特別損失の計上により大幅に減少していたため、前期比13.5%増の145億円となった。

img1343_2.jpg

 アメリカは現地通貨ベースで13.2%の増収となった。特に、グローバルブランド「SHISEIDO」やデザイナーズ・メーキャップ・ブランド「NARS」が好調に推移した。

 欧州では、現地通貨ベースで10.7%の増収となった。消費市場が拡大するロシアでの売上伸長に加え、仏のデザイナーズ・フレグランス会社のボーテ・プレステージ・インターナショナル社によるフレグランス事業の売上拡大が貢献した。

 アジア・オセアニアでは、現地通貨ベースで11.7%の増収となった。中国が引き続き高い成長性を維持したほか、特に、マステージ領域が好調な台湾が売上を伸ばした。

img1343_3.jpg

 2012年の年間見通しについては、売上高は前年に対し5.5%増の7,200億円と見込んでいる。国内は3.4%、海外は8.1%の増収を計画している。なお、海外現地通貨ベースでは二桁の増収を目指す。

 一方、営業利益は、売上増による差益増はあるが、成長に向けて国内外ともにマーケティングコストの投入強化を継続することもあり、11.2%増益の435億円と見込んでいる。営業利益率は、2011年度に対して0.3%アップの6.0%となる計画。

 当期純利益は、減税に対する繰り延べ税金資産の取り崩しという2011年度の特殊要因がなくなることから、51.6%増益の220億円となる見通し。なお、配当は安定性を重視して、1株あたり年間50円を継続する予定だ。

※【週刊粧業】資生堂・コーセーの中期経営計画の方向性とはコチラ

※【週刊粧業】資生堂、Webを活用した新ビジネスモデルを発表コチラ

※【C&T】2012年1月号資生堂の中国戦略を図解コチラ

週刊粧業web版紹介.jpg

アクセスランキング

  1. 1位 1月30日 11時00分
    花王、頭髪表層に特異的に発生するう...
  2. 2位 1月31日 14時00分
    ライオン、2023年春の新製品を紹介
  3. 3位 9月30日 10時00分
    ピンククロス・水野貴史社長、目指す...
  4. 4位 1月30日 13時00分
    イオンリテール 井出武美社長、店舗...
  5. 5位 1月30日 12時00分
    ポーラ、新プロジェクト「FROM ...
  6. 6位 1月30日 10時00分
    Novera、AI画像認識の精度を...
  7. 7位 1月30日 13時00分
    小林製薬、2023年春は詰め替えで...
  8. 8位 1月30日 15時00分
    ナリス化粧品、未利用資源の活用を推進
  9. 9位 1月31日 13時00分
    ちふれ化粧品、人気の保湿シリーズを...
  10. 10位 1月31日 13時00分
    セブン&アイHD第3四半期、日米コ...
  1. 1位 1月23日 11時00分
    マンダム、男性スタイリング市場の再...
  2. 2位 12月27日 16時00分
    岩瀬コスファ、数多くの環境配慮型原...
  3. 3位 1月25日 10時00分
    コーセー、アマンへOEM受託による...
  4. 4位 1月26日 11時00分
    花王、環境中の新型コロナウイルスを...
  5. 5位 4月17日 15時00分
    【週刊粧業選定】優良化粧品OEM/...
  6. 6位 1月25日 11時00分
    SHISEIDO、ブランドアンバサ...
  7. 7位 1月30日 11時00分
    花王、頭髪表層に特異的に発生するう...
  8. 8位 1月24日 13時00分
    資生堂、世界初 肌内部の散乱光を解...
  9. 9位 1月23日 12時00分
    ファンケル、ビール製造時の副産物か...
  10. 10位 1月26日 12時00分
    アルビオン、加熱高圧乳化法を活用し...
  1. 1位 1月12日 12時00分
    花王、3年連続3分野全てでAリスト...
  2. 2位 4月17日 15時00分
    【週刊粧業選定】優良化粧品OEM/...
  3. 3位 12月27日 16時00分
    岩瀬コスファ、数多くの環境配慮型原...
  4. 4位 1月10日 12時00分
    花王、執行役員の異動(1月1日付)
  5. 5位 12月28日 10時00分
    2022年ヘアケア市場、環境配慮と...
  6. 6位 8月4日 10時00分
    小林製薬、顔に使えるアットノンが若...
  7. 7位 12月26日 15時00分
    コーセー、大谷翔平選手とグローバル...
  8. 8位 1月8日 10時40分
    サンスター、コロナ禍で殺菌成分「C...
  9. 9位 12月4日 20時00分
    医薬品と指定医薬部外品の違いとは?
  10. 10位 1月10日 11時00分
    花王、機構改革(1月1日付)

Sub tit market

Sub img market

週刊粧業/C&Tを一部から。今すぐ欲しい!今回だけ欲しい!そんなご要望にお応えし、一部毎にダウンロード販売でご提供致します。

週刊粧業マーケットへ

化粧品業界に従事される皆様のビジネスチャンスをつなぐ製造依頼サイト。優れた化粧品業界のパートナーをすばやく見つけていただくことができます。

くわしくはこちら

マーケティング情報

マーケティング/商品企画/プロモーション担当の企画業務を支援する情報が満載。Power PointのPDF版では記事フローチャートで情報整理しご提供。

お役立ちマーケティング情報ページへ

調査レポート

毎年、週刊粧業が行う調査結果レポート総計をCD-Romにて販売。非常に利用価値が高く、化粧品業界の企業戦略には欠かせない知的コンテンツ。>
有料(1コンテンツ CD-Rom)
50,000円(税込、送料込)~
※Windows版のみ

週刊粧業 消費者調査データの購入はこちら

ネットリサーチ大手、クロス・マーケティングが最新のトレンドをまとめた一般向けには公表していない自主調査レポートを無料でダウンロードできます。

クロス・マーケティング 消費者調査データ(閲覧無料)

カスタマーコミュニケーションズ

全国のドラッグストア、スーパーマーケットの
ID-POSデータから市場トレンドを気軽にチェック。個数ランキング上位10商品の市場シェア(個数)とリピート率をご覧いただけます。

データ

レシートシェアランキングカテゴリ

Sub tit asia

アジア化粧品市場を捉えたアジア進出支援プログラム

アジア化粧品市場を捉えたアジア進出支援プログラムでは、ASEANや北東アジアなどへの進出を考える化粧品メーカーを後押しすべく、様々なコンテンツを用意しています。

ページの先頭へ