株式会社ソフィアリンクスではこのほど、「コスメ業界、消費者の心をつかむこれからの3つの最新トレンド」について調査・分析を行った。第2回目となる今回は、「新商品の投入が相次ぐヘアケア市場」(前編)(後編)についてのレポートをお届けする。主な内容は、「ヘアケア市場の分野別伸長率」「ヘアケア市場の分野別販売金額と伸長率」「3つの観点から見るシャンプー分野の動向」「シャンプー分野の市場推移とメガブランドの発売時期」となっている。
1.ヘアケア市場の分野別伸長率
主力のシャンプー分野は増減を繰り返しており、販売金額は1400億円前後を推移している。ヘアトリートメント分野は唯一好調推移を続けている。ヘアカラーは「利尻ヘアカラートリートメント」などヒット商品の登場により、若干回復傾向である。リンス・コンディショナー、ヘアカラー、ヘアスタイリング、コールドウェーブは低迷している。
特に、リンス・コンディショナーは、リンス・コンディショナーを使用せず、そのままヘアトリートメントを使用する消費者が増加していることなどから、減少している。
2.ヘアケア市場の分野別販売金額と伸長率
ヘアケア市場は2001年以降減少推移している。6分野のうち最も販売金額の高いシャンプーは全体の約3割を占めている。唯一成長を続けているヘアトリートメントは、2001年の販売金額は全体の約12%であったが、2010年には約18%となっている。
(参考)ヘアケア市場の分野別販売金額構成比
2001年と2010年の分野別構成比を比較したところ、先述の通り、ヘアトリートメントの伸長などにより構成比は変化しているが、シャンプー分野は約3割の構成比を維持している。
3.3つの観点から見るシャンプー分野の動向
シャンプー分野の動向は、①シャンプー頻度、②シャンプーに対するニーズ、③シャンプー商品の価格帯変動要素の3つの観点で整理できる。
4.シャンプー分野の市場推移とメガブランドの発売時期
横並び、価格競争の時代で低迷気味であった市場に、花王がアジエンス(2003年)、資生堂がTSUBAKAI(2006年)を投入、2007年にもh&sやセグレタが投入され、一時的には市場が回復したが、2007年以降減少傾向である。ヘアケア市場全体における構成比は30%弱を維持している。
●化粧品マーケティング情報 http://www.syogyo.jp/info/
●執筆者:株式会社週刊粧業 顧問 三原誠史
株式会社ソフィアリンクス代表取締役
大阪芸術大学講師
1963年生まれ。大阪芸術大学デザイン学科卒
大手家電メーカーの戦略デザイン室にてシングル家電シリーズのデザインプロデュースを行う。その後、大手出版社を経て独自のブランディングプロデュース事業を開始。
化粧品メーカーの新商品開発、ブランド開発、プロモーション、戦略構築など多数手がける。最近では化粧品メーカーの中国市場の進出支援事業も積極的に行っている。
〈Webサイト〉http://www.sophialinks.com/
〈お問い合わせ〉mihara@sophialinks.com
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