ナリスアップ コスメティックス・小林一夫社長(国際化粧品開発展・国際化粧品展 専門セミナー)

カンタンに言うと

ナリスアップ コスメティックス・小林一夫社長(国際化粧品開発展・国際化粧品展 専門セミナー)

化粧品メーカーだからできるODM(OEM)トータルプロデュース業について
COSME-17 6月29日(金)14時45分~15時45分

 ――今回講演されるメーカーだからできるODMトータルプロデュース業について詳しく聞かせてください。

 小林 当社はセルフコスメ、食品、美容室用化粧品、ODMの4事業展開だが、ナリスグループ全体では、訪販、通販、海外といった様々なチャネルに対し、商品の開発・販売を行っている。当社のODM事業では、そのグループの強みをマーケティングに活かした商品企画から設計、製造までのトータルプロデュースを推進している。また、新規開発部署を設け、単なる受託製造ではなく、処方開発から容器のデザイン設計までサポートできる体制を整え、オリジナリティの高い製品を提供している。

 セミナーでは、トータルプロデュースしているブランドや製品を具体例に挙げて紹介する予定なので、当社だからできるODMへの理解を深めてもらえる話になると思う。

 ――これまでどのような企業のオリジナル化粧品をプロデュースされてきましたか。

 小林 マツモトキヨシ(以下、敬称略)や生協(日本生活協同組合・コープ)など10社ほどが主要顧客となっており、講演ではバンダイとの取り組みを紹介する。

 ――実績を増やしてきたポイントは。

 小林 継続的な顧客化を目指し、価格ではなく「価値」を訴求した営業活動を推進していることだろう。価格競争で獲得した顧客は結局のところ、価格で失うことになる。「一緒に製品を育てていく」という共通の意識を持てる関係の構築をポイントに置いている。

 例えば、独自のチャネル・会員層を持つ生協の「フリーリア」ブランドには、国産バラの花びらを用いて開発した当社の特許成分を使用することで、オリジナリティの高い製品づくりを実現している。訪販を展開するノウハウを活かした販売教育が付加価値サポートになっていると言える。

 また、「レチノタイム」(マツモトキヨシ)をはじめドラッグストアなどのPBに対しては、市場ニーズやトレンドに合わせ、新商品・リニューアルを提案し、シリーズ拡充をサポートしている。

 いずれもグループで培ってきた販売ノウハウも一緒に提供し、販売員や流通とのコミュニケーションにつなげている。

 ――講演では経営者の資質についても触れるそうですが、普段、心がけていることはありますか。

 小林 新たな取り組みなどに対し、「引くことの大切さ」を経営者となって感じている。もちろんそれは、後ろ向きの決断ではなく、「リスクヘッジのための止める潔さ」。新規事業に関しては、あらかじめ止め時を見据えておくことも代表者に求められる能力だと考えている。

 また、取引先や取引先の商品が並ぶ売場へ自ら足を運ぶようにしている。化粧品売場に50代男性がウロウロしていれば、不審がられることもあるが、企業のトップ陣が現場を知ることは、顧客との関係を築く上で重要だと感じている。
 いずれも経験に基づく話に限られるが、一経営者の話から、何かを得て帰ってもらえるような講演になればと思っている。

●講師プロフィール
ナリスアップ コスメティックス
代表取締役社長
小林一夫 氏

1979年3月、大阪工業大学工学部を卒業後、同年4月にナリス化粧品へ入社。訪問販売事業部、マーケティング室、社長室、店頭販売事業部を歴任した。
1994年6月、常務取締役に就任。
1999年7月、ナリスアップ コスメティックス代表取締役社長に就任(現任)。
2011年6月より、ナリス化粧品の代表取締役専務を兼務している。

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