矢野経済研究所は、2014年6月~9月にかけて、化粧品ブランドメーカー、化粧品受託メーカー、化粧品原材料メーカー・商社、流通業者を対象に、国内化粧品市場の調査を実施した。
2013年度の国内化粧品市場規模は、前年度比1.3%増の2兆3200億円(ブランドメーカー出荷金額ベース)と2年連続で成長を遂げた。日本の化粧品市場は、人口減少や少子高齢化により成熟しつつあるが、参入メーカーでは、シニア層や男性をターゲットにした製品開発を行うことで、需要拡大に取り組んでいる。
2013年度の製品分野別市場規模については、スキンケア、メークアップ、ヘアケア、フレグランス、男性用化粧品の全カテゴリーで前年度実績を上回った。
スキンケア市場ではオールインワンジェルや美容液などのスペシャルケア製品、メークアップ市場ではまつ毛ケア効果を訴求した美容液配合マスカラやBBクリーム、ヘアケア市場ではオイル配合やオーガニックを訴求したブランド、フレグランス市場は経済状況が上向きとなったことが影響して、メゾンフレグランスなどの高価格帯のブランドが好調に推移した。また、男性用化粧品市場では、機能性訴求のスキンケア製品や、地肌ケアやスカルプケア訴求のシャンプー・リンスが好調に推移した。
スキンケア市場は前年度比1.1%増の1兆710億円となった。スキンケアに関しては、美白化粧品による白斑問題の影響が大きく懸念されたが、美白化粧品へのニーズが底堅かったことに加え、オールインワンジェルや美容液などのスペシャルケア製品が好調に推移したため、前年度に引き続き拡大した。
メークアップ市場は1.7%増の5099億円となった。ベースメークに関しては、従来から好調に推移していたBBクリームに加え、BBクリームから進化した製品であるCCクリームの投入が相次いだ。ポイントメークに関しては、まつ毛ケア効果を訴求した美容液配合のマスカラが売上げを大きく伸ばした。
ヘアケア市場は、0.6%増の4247億円となった。オイル配合やオーガニックを訴求したブランドの需要が高まり、アウトバストリートメントも好調に推移した。一方で、ノンシリコンを訴求するシャンプーは相次ぐ製品投入によって競争が激化した結果、価格帯が1000円未満まで落ち込んでおり、参入メーカーはノンシリコンにプラスアルファの訴求をすることによって活路を見出している。
あと25%
この記事は粧業日報 掲載
■訪販化粧品~熱波吹き荒れた夏商戦を総括~今夏も記録更新の猛暑、売上げへ影響度合い様々 ■全粧協関東ブロック、CRCフォーラムセミナー開催 ■花王、ヘルスケア・コミッティーを子会社化~健康ソリューションサービスの開発・提供を推進 ■アライドハーツHDとキリン堂、経営統合に向け協議開始 ■プラネット、激甚災害に備えた障害訓練で安全性を担保 ■メロディアン、無菌・無添加のスキンケアで化粧品市場...
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。