ライオン掬川正純取締役、世界の習慣変える商品開発を推進

週刊粧業 2015年4月20日号 5ページ

ライオン掬川正純取締役、世界の習慣変える商品開発を推進
 ライオンは2014年度、高付加価値品が大きく伸長するなど、営業利益・経常利益ともに過去最高益を更新した。

 2015年度も「高付加価値品」の育成と「市場創造型商品」の開発に注力し、価値あるモノに消費をする「選択型消費」の取り込みをこれまで以上に徹底していく。

 ヘルス&ホームケア事業本部長の掬川正純取締役執行役員に、トイレタリー分野における統括責任者として、「企業変革」に対する取り組みについて話を伺った。

「商品を選ぶ楽しさ」の提供が
国内市場の活性化には不可欠

 ――ヘルス&ホームケア事業の統括責任者として、どのような視点に重点を置いて事業を推進していますか。

 掬川 メーカー間でシェアを取り合うことだけに明け暮れていては大きな飛躍を成し遂げられないことは言うまでもありません。

 簡単なことではありませんが、国内市場全体のパイをどう拡大していくのかという視点で事業を進めていくことが最も重要なことではないでしょうか。

 当社が参入している市場だけを見ても、開拓の余地がある市場は十分あります。

 例えば、解熱鎮痛薬は広く浸透していますが、身体の痛みを飲み薬で対処できることを認知しているお客様はまだまだ少ないのが現状です。しかし、肩や腰が痛む時に貼り薬ではなく飲み薬で対処したいというニーズは確実に存在しており、「エキセドリンLOX」を発売しました。

 制汗剤では「Banシャワーデオドラント」の提案により、ウォータータイプの使用率が低かった20代以上の女性の層を開拓し、市場の活性化に寄与することができました。このように、我々メーカーは市場全体のパイを拡大することにウエイトを置いた仕事をしていかなければなりません。

 国内市場の活性化だけでなく、かつて日本で生み出された粉末タイプのコンパクト洗剤が世界を席巻したように、我々としてはそれに次ぐような日本発の新たなムーブメントを起こせる商品を世界の多くの地域に発信していきたいという強い願望と視点を持って今後の事業を進めていきます。

 しかしながら、日用雑貨のカテゴリーではここ10年ほど当社も含めて業界全体でそういった商品を発信できているとは言えません。こうした状況を打破するためにも、まずは国内市場の活性化が不可欠です。それが結果として、世界の人々の生活習慣を変えることにもつながると確信しています。

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