アンズコーポレーション 、成長見据え縁のある奈良に新工場

週刊粧業 2015年9月7日号 14ページ

カンタンに言うと

 アンズコーポレーション 、成長見据え縁のある奈良に新工場
 9月を迎えて残暑の中に秋の訪れを感じれば、その先に冬の影もうっすらと見るのは、「保湿ケア」をうたう新製品リリースが増えてきたからだろうか。口もとの乾燥ケアアイテム「リップスティック」の需要が高まるのもこの頃だ。今では男性がポケットからリップを取り出し、つける光景も見慣れたものである。

 そのリップスティックの国内生産量トップクラスを誇るアンズコーポレーションが今年8月、奈良県葛城市内に新工場(以下、「奈良工場」)を竣工した。

 3年前から計画を進めてきたという4階建ての工場には、パウチ製品やチューブ製品などマザー工場の富田林工場(大阪府)にはないラインを導入しており、製造可能品目は一気に広がった。

 山田昌良社長は9月2日の竣工式の席で「ここ数年は製造だけでなく、商品の設計・開発から販促提案まで一貫してサポートしてもらいたいというクライアントからの要望が増えてきている。多様化する要望にしっかりと応えられる体制・基盤を強固にしておく必要があった」と述べ、奈良工場では「効率」と「柔軟性」を重視し、中量生産に対応していくと説明した。

 また、富田林工場で推進している人手をかけた高品質訴求の化粧品づくりを「自動化・省人化を推進する奈良工場でも同等の品質で提供することが命題だ」と力を込めた。国内2工場体制で中期的な業容拡大を目指し、製造業としての存在感を高めていく方針だ。

 会見では「曾祖父の時代まで県内の宇陀(榛原地区)に住んでいた」という縁のある県であることも明らかにし、葛城市の地域貢献に向け、雇用促進はもとより、市政への積極的な協力体制を整え、工場を災害の避難所としても機能させる。今年12月には工場外周に桜の若木を植える計画だ。

 「若木とともに、当社も成長し続け、春には近隣の地域住民の方々とお花見ができるような地域に根ざした工場にしていきたい」
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