ビタミンC60バイオリサーチ社(VC60社)は世界初の生体適合型フラーレンを化粧品原料として発売した化粧品原料メーカーだ。
今年6月にパウダー状フラーレン「Veil Fullerene(VF=ヴェールフラーレン)」、8月にはリポソーム化用フラーレン「Moist Fullerene(MF=モイストフラーレン)」を発売した。
新原料は紹介を始めて間もないが、国内では既に商品化の動きが出ている。
フラーレンは、アメリカとイギリスの科学者が発見し、ノーベル化学賞を受賞したことでも有名だが、化粧品原料としては日本発の原料である。
日本のドクターズコスメを皮切りにエイジングケア成分として多くの化粧品に配合されている。近年アジアを中心に北米など海外へも拡大している。
VC60社は、10月29~30日に台湾・静宜大学(台中)にて開催された2015国際化粧品科技検討会 技術交流展示会にて、フラーレンの新原料を中心に発表を行った。
同セミナーは教授や学生など大学関係者だけでなく、台湾の化粧品メーカー・製造会社等の業界関係者も多数参加している。
VC60社の発表は約300名の方が聴講し、VF・MFと従来のフラーレン化粧品原料との違いなど、多数の質問もあがり、フラーレンの関心の高さがうかがえた。
11月3~5日には、タイ・バンコクにて開催されたin-cosmetics ASIAに出展し、これまで蓄積した豊富なエビデンスと新原料を中心に紹介した。
MFは、参考処方を開示するとともに、触れる処方サンプルを設置することで、実際の処方へのMFの配合のしやすさが理解された。
ブースには、タイを中心にシンガポール、インド、中国など近隣諸国の来訪者が多かったが、欧米諸国の来訪者など、アジアだけではなく、世界的にフラーレンが注目されているようだ。
最も多かったのは、やはり現地タイの化粧品メーカーや製造会社だが、過去何度か同展示会に出展していることもあり、既にフラーレンを知っている人も多く、フラーレンの抗酸化力や美白効果を高く評価しており、興味を持って熱心に質問する人が多くいた。
特にMFへの関心は高く、フラーレンの抗酸化力に、リポソーム化によって得られる浸透性・徐放性や保湿効果が技術者の興味を引いていた。
11月12~15日には、中国・成都にて開催された中国最大の皮膚美容関連学会「第十一届中国皮膚科医師年会&全国美容皮膚科学大会」に参加し、VC60社では、中国化粧品メーカーの依頼により、日本の医師の協力の下、フラーレンのセミナーを実施した。
抗酸化成分として、美白や抗シワ等、様々な効果エビデンスを取得しているが、美容クリニックでは、レーザー照射後の赤み抑制(抗炎症)作用としても採用されている。
中国の医師、レーザー機器メーカーからも高い関心が寄せられた。セミナー会場は、ほぼ満員となり中国でのフラーレンに対する興味もうかがえた。
国内でも、フラーレン配合商品の需要が伸びている中、台湾・タイ・中国など、アジアでも積極的に販促活動を実施しているため、認知度が広がりをみせており、今後の海外展開も目が離せない。
・執筆者:ビタミンC60バイオリサーチ社