紙おむつ市場、ベビーと大人の二極化変わらず、インバウンドに落ち着きの兆し

週刊粧業 2016年3月7日号 1ページ

カンタンに言うと

紙おむつ市場、ベビーと大人の二極化変わらず、インバウンドに落ち着きの兆し
 紙おむつ市場は、数年前まで少子高齢化の影響を大きく受けベビー用が下落傾向、大人用が上昇傾向を示していた。

 しかしここ数年、中国を中心とした訪日外国人の大量購入により、ベビー用紙おむつ市場が急成長するなど異常事態に陥っている。

 そのため各メーカーでは在庫確保を優先して大きなプロモーションを行ってこなかった。

 国内の実質的な市場動向を見極めるのが難しい中、ニーズを見極めてベビー、シルバーともに製品の安定供給に努めているが、拡大し続ける大人用市場では、軽度失禁市場の伸長が著しく、今後この市場が間違いなく拡大を後押しすることになるだろう。

 今回の取材では、各メーカーとも軽度失禁市場に対して積極的に施策を講じている様子が伺えた。

ベビー用:海外が市場伸長の要因に
パンツタイプの拡大顕著に

 2015年のベビー用紙おむつ市場(海外需要含む)は、前年比19%増の約2400億円、うち海外需要は約700億円とみられている。テープタイプは28%増の約790億円、パンツタイプは18%増の約1300億円、お尻ふき市場は3%増200億円、トレーニングパンツは6%減の約18億円を見込む。パンツとテープの構成比は、5対4となっている。

 厚生労働省の統計によると、2014年の出生人口は前年より2万9000人減少して100万1000人で、統計の残る1899年以降最少を更新したことがわかった。

 本来ならベビー人口減に伴い市場も縮小するが、中国人を主とした訪日外国人が日本の小売店でベビー用紙おむつを大量に購入し、自国などへ流出させているため現在の市場は混乱を極め、正確な分析が難しくなっている。

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