ビルダー・ジャパン 上原代表、海外進出のカギは「死に急がないこと」

週刊粧業 2016年11月7日号 16ページ

カンタンに言うと

ビルダー・ジャパン 上原代表、海外進出のカギは「死に急がないこと」
 日系企業の海外進出支援を行う企業は数多存在するが、同時に海外ローカル企業をも支援するサービスは少ない。紹介するビルダー・ジャパンはその希有な一社だ。

 「働く女性が元気なのは、日本だけではない。世界の働く女性ニーズに応える商品を提供していきたい」

 設立10年目を迎え、「メイド・イン・ジャパン」が世界で注目を集める今、ビルダー・ジャパン 上原智子代表はその想いを強くする。

 現地で販路を持つローカル企業からは「日本発コスメを取り扱いたい」「全て日本製で自社ブランド立ち上げたい」といった要望が多く寄せられ、同社のビジネスモデルに賛同する国内のOEM/ODM、容器・パッケージなどサプライヤー企業との関係構築にも力を注いでいる。

 このほど、待望の第1弾となるシャンプー&トリートメント(2種4品)が完成し、中国市場での販売を開始した。試作品は第4弾まで進んでいるという。

 現地での販売動向については「当社の手を離れた時点で取引が完遂しているビジネスモデルなので、後は放任している」という。不安はないのか。

 「経験則から、海外市場開拓は結果を急がないことが大切。例えば、面子を重んじる中国人は、買い取った商品はどんなに時間がかかっても売り切ろうとする。彼らが売る気になるまで『待つ』というより、むしろ『忘れる』感覚を持ってもらいたい」

 しかし、現状は、国内と同様の感覚で結果をすぐに求めてしまう傾向が強いという。

 「日本品質の価値が下がるわけではない。死に急ぐ必要はないのに……」と残念がる。

 直接現地へ赴き、世界とのネットワークを広げていくのが上原流で、中国を皮切りに、現在は東南・南アジア市場まで支援できる体制が整い、北米・欧州も視野に入れる。

 「将来的には、日本がフロントランナーとなり、アジアの総合力でグローバル市場を開拓するビジネスを展開していきたい」
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