プライミクス新本社・工場、45億円の大型投資で新時代へギア

週刊粧業 2017年1月16日号 7ページ

カンタンに言うと

プライミクス新本社・工場、45億円の大型投資で新時代へギア
 乳化、分散機器の製造・販売を展開しているプライミクス(本社=兵庫県淡路市)は2015年8月、88年間を過ごした創業の地 大阪市福島区を巣立って兵庫県淡路市に竣工した新本社・工場で次世代の一歩を踏み出した。

 これは成長企業が身の丈に合わせて所帯をあらためる移転劇とは発想が根本から異なり、現実性を帯びてきた持続性社会への一手や、人口減少社会における企業や地方都市の存続をにらんだ経営判断として注目を集めている。

 「斬新」の二文字だけで片付けてしまうにはもったいない施設の陣容や仕組みは早くも業界の垣根を越えて話題を呼び、2016年末までに約2000人の見学者が訪れたという。

 化粧品の世界だけにとどまらず、広く製造業へ指針を示せそうな同社の新本丸を紹介する。

年商51億円の企業が45億円投下
文字通り「夢舞台」で新時代の幕

 4代目社長として2004年5月に代表取締役社長に就任した古市尚氏は近年、製品や装置の大型化に連れて手狭になってきた本社工場の刷新を検討すると同時に、大阪府と埼玉県の2拠点で展開する現状を一元化して事業の効率化を図りたいと考えてきた。

 また、経営者として将来を見据える中で自社の「今」を社会の実情に照らした時、古市社長は「40~50年先には人口が30%減ってしまうとされ、地方が消滅するといわれている。人口が都市部へ集中したら地方はますます不便になる」と危機感を抱くとともに、経営戦略に掲げる「社会との調和」が絵空事であってはならないと考えてきた。

 そうして約1年間を費やして新天地探しを始めたものの、地元大阪府だけではなく三重県や兵庫県までをめぐってあちこちで「企業誘致課の方々が非常に熱心に多くの土地を勧めてくださる」も琴線を揺さぶる物件はなく、目を凝らす時間に四季が一巡した頃に「淡路市の方が『22ヘクタールの土地がある』と見せてくれた。『望んでいた』と思えた」と古市社長の決断が下った。

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