クラレ、万能型化粧品基剤「イソプレングリコール」の提案に注力

週刊粧業 2017年5月29日号 33ページ

カンタンに言うと

クラレ、万能型化粧品基剤「イソプレングリコール」の提案に注力
 クラレでは、25年以上の実績がある同社独自の化粧品基剤「イソプレングリコール」(以下、IPG)の提案に注力している。

 IPGは、保湿性や溶解性、静菌性といった機能をバランスよく持ち、刺激や匂いも非常に少なく、人と環境に優しい原料としてヘアケアからスキンケア、メークアップなど幅広い製品で多数の採用実績を持つ。

 同社の山岸大致氏(イソプレンケミカル事業部ファインケミカル販売部)によると、最近ではクレンジングとフェイスマスクの分野での引き合いが特に多いという。

 両親媒性の溶剤であるIPGは、類似のグリコール(1,3―ブチレングリコール(BG)・プロピレングリコール(PG))との比較で優れた溶解性能を示し、オリーブ油など油系原料に対して高い溶解性能が同社にて確認されている。

 クレンジング性の官能評価試験(n=4、仏Irfaq社にて実施)では、IPG・BG・PG・DPG(ジプロピレングリコール)の4つをそれぞれ水に10%ずつ溶解させ、「クレンジング性能(ファンデーション・口紅)」「みずみずしさ」「さっぱり感」「肌の柔軟性」を調査した。その結果、IPGは他のグリコールと比較して優れたクレンジング性能と使用感のスコアを示した。

 IPGはこのほか、単体でも保湿性と毛髪補修効果を持つことが確認されているが、天然の糖アルコール「ソルビトール」と組み合わせることにより、さらに高い保湿性と毛髪補修効果をもたらすという。

 「当社独自の技術を活かして製造されたIPGは、1991年から販売している歴史ある原料だが、市場では未だクラレが化粧品原料を展開しているという認知度が低い。さまざまな優れた特性を有するIPGが今後市場に定着していくよう、拡販活動に注力していきたい」(山岸氏)
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