クレディ・スイス証券・森氏に聞く、2017年の化粧品業界展望

粧業日報 2017年6月27日号 1ページ

カンタンに言うと

クレディ・スイス証券・森氏に聞く、2017年の化粧品業界展望
消費の二極化が複雑化する中、
世代別提案がしにくくなる状況に

 2016年の化粧品業界は、前年に引き続き訪日外国人による「インバウンド」がキーワードとなり、上場企業の業績を押し上げた。日本人の消費(内需)が気になるところだが、上場各社の2017年1~3月期業績は好調を維持した。

 しかしながら、各社に手放しで喜んでいる様子はない。インバウンドの勢いを保ちつつ、次の一手を打つことで企業成長の加速を試みる。

 2017年のキーワードは、「海外・アウトバウンド」「国内・日本人消費」か――。業界の上場企業株価を評価するクレディ・スイス証券 株式調査本部 アナリスト 森将司氏の見解を、2017年化粧品業界の展望指標として紹介する。


インバウンド、安価・大量買いから
高品質な日本製へシフト

 ここ数年市場を牽引している国内インバウンド市場は、2015年におむつを筆頭に「爆買い」の対象となった製品群が牽引してきたが、16年4月に入ると中国政府が海外で購入した商品に課す関税の引き上げや越境ECの制度変更など規制を強めたことで、併行輸入業者らが一気に撤退し、化粧品も16年5~11月にかけてこれまでインバウンド需要を獲得してきた一部ブランドがダメージを受けた。

 一方で、高級ブランドが揃う百貨店の化粧品売場は昨年12月以降、インバウンド需要が拡大し、今年も売上好調が続いている。4月の百貨店免税売上動向は、総売上高が前年同期比23%増(約222億円)で5カ月連続のプラス成長となり、単月ベースでは、17年1月(約217億円)を超えて、過去最高を更新した。中でも化粧品を主とする消耗品の売上高は67%増の約88億円となり、こちらも単月ベースで過去最高となった。

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