日本コルマー、国内6工場体制で生産力をさらに拡大

週刊粧業 2017年8月28日号 6ページ

カンタンに言うと

日本コルマー、国内6工場体制で生産力をさらに拡大
 国内化粧品OEM/ODM業界の最大手である日本コルマーは、スキンケアからヘア&ボディケア、メークアップに至るあらゆる化粧品について、研究開発から生産まで対応可能なワンストップトータルサービスを確立するとともに、開発・製造品目を分散させて市況に左右されにくい経営体質を築き、事業規模を拡大している。

 業績も好調に推移し、2017年3月期売上高は前年比21%以上伸長して13期連続増収を達成した。

 ここ数年を振り返ると、独自技術による開発力の強化に加え、生産拠点の拡張による生産能力の増強を推進している。

 国内生産工場は3年前まで大阪2拠点、島根1拠点の3拠点体制だったが、14年に静岡工場、16年に結城工場(茨城)での生産を開始。今年8月には伊賀工場(三重)の稼働が控えており、国内6拠点の生産体制を敷く。

 国内生産体制の強化・拡大について、神崎友次会長は「オープンイノベーションの時代を迎え、開発や生産の業務を外部に委託する流れが強まっている。その受け皿となるべく、早期に対応していく必要がある」と説明。さらに、人口減少による国内市場の縮小が懸念される中で「業務効率化や収益拡大を目的としたブランドメーカーのアウトソーシングの流れはさらに加速していく」との見解を示した。

 新3工場はいずれも既存の工場を買収する形で早期操業を実現しているが、事業譲渡により従業員ごと引き継いだ工場もある。

 「人手不足が進む中で、生産力をどう高めていけるかどうかが課題としてあった。工場設備だけでなく、経験豊富な従業員もそのまま働いてもらうことができる。当社にとって大きな財産になった」。18年中には国内第7工場の開設計画もあるという。

 生産力の拡大も影響し、18年3月期国内事業計画の売上目標350億円も「超過達成を十分に見込める」状況だという。

 さらに、中国・蘇州コルマーを軸にした海外事業も好調に推移しており、国内同様、生産力の増強に向けて動き出している。

 東南アジア市場開拓の主要拠点に位置づけるベトナム工場の建設計画に加え、進出から10年以上経過する中国市場では、生産2拠点化を視野に動き出している。
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