ライオンとアルビオン、「次の一手」着々と

粧業日報 2017年12月7日号 2ページ

ライオンとアルビオン、「次の一手」着々と
 好調なときにこそ、「次の一手を打つことが重要」なことは誰もがわかっているが、それを実行に移すことはなかなか難しい。

 2017年の化粧品トイレタリー業界を見渡して、「次の一手を打っているな」と感じたことについて少し触れていきたい。

 まず1つ目として、ライオンが8月下旬に発売した新ブランド「NONIO」を挙げたい。

 香りをつけてごまかすのではなく、「科学の力(知識・処方・エビデンス)」で口臭の不安を取り除き、周りの人と気兼ねなくおしゃべりできる環境を整えることで、若年層のポジティブなコミュニケーションをサポートしていくことを狙ったが、狙い通りに若年層を着実に取り込み、市場成長に貢献している。

 濱逸夫社長は「当社は子供向けとシニア向けに強みを持つ一方で、若年層の取り込みがやや遅れていた。そこで、つなぎの部分をしっかり強化・育成すべく『NONIO』を導入した」と語る。

 この裏には、トップシェアを握るメーカーとして若年層の取り込みを進めなければ、中長期的な市場成長を図ることは難しいとの強い意志を読み取ることができる。

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