大成建設、施設の製造品質と生産効率向上を提案

週刊粧業 2018年1月1日号 82ページ

大成建設、施設の製造品質と生産効率向上を提案
 大成建設は、医薬品施設エンジニアリングにおいて、1968年から約半世紀にわたって業界№1の実績を持ち、これまでに160社850件の医薬品工場を手掛けてきた。

 同社では医薬品分野での豊富なノウハウに加え、数多くの物流施設の構築やロジスティクスコンサルティングの実績に裏付けられた経験を、同じく高度な製造環境が求められる化粧品分野にも応用し、工場の製造品質と生産効率の向上を提案している。

 化粧品工場に関する近年の取り組みと今後の展開などについて、中西毅常務執行役員エンジニアリング本部長に話を伺った。

 ――貴社が化粧品工場を手掛けるようになった経緯をお聞かせください。

 中西 化粧品は医薬品と似ている点が多く、工場での加工プロセスを一例に挙げると、いずれも粉体や液体の製品を取り扱う点で共通している。

 また、医薬品分野においてはGMPのガイドラインをはじめ様々なレギュレーションへの対応が求められるが、これは化粧品分野にも同じことが言える。

 こうした点を熟知した上で建築と生産設備が一体となった提案ができる点などが評価され、化粧品業界においては約20年前から本舗メーカー・受託製造企業より打診を受け、医薬品から派生する形で施設エンジニアリグに取り組んでいる。

 ――国内の化粧品工場において、近年はどのようなニーズが高まっていますか。それに対し、貴社ではどのようなサービスを提案されていますか。

 中西 化粧品業界においては内需が頭打ちとなる一方、ここ2~3年でインバウンド需要が活発化している。

 高品質なメイドインジャパンの化粧品を求めるインバウンド需要の高まりに伴い、化粧品業界では特に既存工場で高級化粧品としての高い品質を満たすために、「高度な製造環境」がより一層求められてきている。

 また、品質面と同様に生産面においても高品質の化粧品に対し、いかにして生産効率を高めてより多く製造できるかが極めて重要なポイントになってきている。

 当社としては、まず生産効率を高める提案として「省人化・自動化」を1つの大きなポイントに掲げている。人手不足は今後もますます進行し、化粧品に限らず医薬品の分野においても大きな課題になってくる。

 こうした工場の省人化・自動化に向けた取り組みの一例として、昨年4月には社内で組織変更を行い、新たに既存工場の再構築プランニングに特化した部署「産業施設ソリューション室」を設置した。

 工場再構築では、老朽化した工場の改修はもとより、自社工場内の敷地を活用して既存工場を運営しながら生産能力を高めていくことが可能だ。

 当社ではさらに、工場再構築に関して生産・物流・情報の各システムをトータルでエンジニアリングし、特に物流では自動倉庫なども含めたロジスティクスの視点に立ち、モノを運ぶ導線まで考慮した提案ができる。

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