花王 澤田社長、メンバーの意識改革を推進

週刊粧業 2018年1月1日号 12ページ

カンタンに言うと

  • 2017年のグループの重点取り組みとトピックスについてご説明ください。
  • 化粧品事業改革の進捗と今後の方向性についてお聞かせください。
  • 成長ドライバーの柱と位置づけるアジア展開の成果と今後の展望についてお聞かせください。
  • 「M&A」や「新しい事業の創造」の基本的な考え方を教えてください。
  • 2018年の抱負についてお聞かせください。
花王 澤田社長、メンバーの意識改革を推進
 花王は、中期経営計画「K20」(2017年度~2020年度)において、実質売上高CAGR+5%、営業利益率15%という高い目標を掲げている。

 「K20」初年度の2017年は、計画通り順調に推移しているが、「自ら変わり、変化を先導しない限り、この高い目標は達成できない」(澤田道隆社長)という強い思いで臨んだメンバーの意識改革については道半ばという状況になっている。

 澤田社長に昨年度の回顧と今年度の基本方針を中心にインタビューした。

17年度業績は堅調に推移も
事業ごとの好不調が鮮明に

 ――2017年のグループの重点取り組みとトピックスについてご説明ください。

 澤田 「K20」では、実質売上高CAGR+5%、営業利益率15%という高い数値目標を掲げています。こうした中、2017年の業績は予定通りに進捗しています。

 「K20」を実現するためには、売上を5%伸ばし、利益を8%以上伸ばさなければなりません。簡単にクリアできる数字ではありませんが、予定通り進捗しているということは、それなりの稼ぐ形はできつつあるといえます。しかしながら、内容がよくありません。

 この1年を振り返ると、順調に推移している事業とそうでない事業が明確に分かれているというのが現状であり、ここに課題があると捉えています。

 ベビー用紙おむつや生理用品など「サニタリー事業」や、ビオレやキュレルなど「スキンケア事業」は、国内外とも非常に順調に推移しています。また、「ファブリック&ホームケア事業」と「パーソナルヘルスケア事業」もほぼ予定通り堅調に推移しています。

 一方、「化粧品事業」「ビバレッジ事業」「ヘアケア事業」は厳しい状況が続いています。

 花王では、創業以来130年以上にわたり何とか成長を遂げてきましたが、私は「K20」を、2030年、それ以降の成長を加速させるための通過点と考えています。

 2020年までをどう過ごすかで、2030年、それ以降の成長力がある程度決まってくると考えるからです。我々が目指すのはもっと高いところにあり、助走をつけてジャンプしないと一気に到達することはできません。

 この助走が失敗すると失速してしまいますので、2020年をどういう形の助走にしていくかが大きなポイントになります。

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