今回が2回目の化粧品開発展への出展となる鈴与では「化粧品の大手企業が来場する展示会であり、当社のターゲットとマッチすることが多い。前回は成果につながる案件があり、今回も出展を決めた」(野田明子フルフィルメント営業推進室営業第二チームチームリーダー)という。
2コマからなるブースでは、黒のバックにLEDパネルを展示して同社が手がけるサービスを紹介、「化粧品物流」のキャッチコピーを大きく打ち出し、「輸出入や化粧品製造業、国内配送まで物流をトータルサポートできる当社の強みを訴求する」(青木千枝フルフィルメント営業推進室営業第二チーム)構えだ。
ブースに行灯をつけて遠くから認知できるようにし、通路からパネルまでの距離を前回より短くして入りやすくした。
主な展示内容は、通関手続きから提供する輸出に関するトータル物流サービスをはじめ、BtoBとBtoCいずれの物流への対応や、複数の拠点で取得した化粧品製造業許可、オリジナルのWMS(倉庫管理システム)を駆使したロット管理によるトレースなど。さらには簿外品扱いで手配が煩雑になりがちな販促品をシステム管理することによる「見える化」で、効率的な活用につなげることをアピールする。
海外拠点の1つであるタイでは、日本同様の倉庫管理・運営を行う。
「タイで食品や化粧品などを輸入するにはタイ国食品医薬品承認局(FDA)に登録し、FDAライセンスを取得しなくてはならない。当社ではタイ向けの輸出を考えているお客様の、FDAライセンスの取得代行サービスを行っている。展示会でFDAの登録申請、倉庫での保管、配送までのワンストップサービスを提供できることを伝えていく」(野田氏)
タイFDAは米国FDA以上に認可の難易度が高いといわれている。必要書類の準備にはある程度の時間を要するが、鈴与タイランドでは日本語での対応が可能であるという。
今後、積極的に提案したいサービスの一つが都内のルート便配送である。都内数カ所を定期的に巡回する自社便を増やし、同社の倉庫に保管されている商品を出荷指示に基づいてピックアップし、複数の商業施設を定期的にまわって各店舗まで納品するというもの。
「そうすることで配送のコストメリットが得られる。当社のプラスチック製折りたたみコンテナを使えば資材費も節約でき、エコロジーにもなる。段ボールを廃棄する手間も省ける。配送店舗数やロットなどの条件はあるが、総合的にみると配送コスト削減のお手伝いができそうだ」(野田氏)
今後は、輸出時に必要なインボイス(輸出先への請求書)とパッキングリスト(荷姿明細書)を同社のWMSから出力できるサービスを開始する予定だ。