ポイントピュール、弱点だった地域性を魅力に転換

週刊粧業 2018年2月26日号 11ページ

ポイントピュール、弱点だった地域性を魅力に転換
 沖縄の離島久米島で化粧品受託製造業を展開しているポイントピュールは、近年になって地場特性を活かしたメニュー提供で顧客を惹きつけている。

 長年をかけた海洋深層水の仕掛けが開花しそうなほか、将来を見据えて原料栽培から取り組むオーガニック構想も立ち上げ、大道敦社長が意欲をみなぎらせている。

 ――化粧品開発展の成果はいかがでしたか。

 大道 ここ数回に渡ってコンタクトしてきたお客様との間で、本展の接触機会が3月の久米島工場視察に発展した。2019年秋の始動を目途のモノづくりをするという。

 3日間を通じ、かなり多くの新規のお客様と接点を持つことができた。各社さまを引き寄せているのは、当社が18年を費やして取り組んできた久米島海洋深層水だと判明した。

 ブースでお聞きすると、2016年に富山大学と共同で発表した海洋深層水のプロコラーゲン産生促進効果が、関心を集めていた。

 当社の場合、水でありながら機能性をうたうことができる。まだ花が開いたとはいえないが、18年間やってきた甲斐があったと思っている。

 また、水の新しい局面では超アルカリ化に取り組む。実現すると防腐剤を使わない化粧品が作れる。既に研究に入っていて、3月に新しい装置が入ると活動が加速する。

 先へ先へと、水の機能性を追い求めていく。

 ――素材栽培から取り組むオーガニック構想が新鮮でした。

 大道 幸い、島には親が残してくれた財産として農地があるほか、素材栽培で指導を仰げる農家さんが大勢いる。教えを請い始めてわかったのだが、動き出すと周りが協力してくださる。

 ただ、沖縄でやるからには台風被害を回避しなければならない。そこで、台風シーズンが去った後に植えて、3~4月に収穫できるハーブを十数種探し出した。道が開けそうだ。

 間違いなく苦労すると思う。ただ、ここへ来て成分抽出のノウハウで格好がついてきたため、材料を栽培した後の工程で活きてくると見ている。

 そうやって素材栽培の工程から抽出、充填まで全部を見せられたらお客様が納得してくださるのではないか。

 そこまで他社がやらないことを追い求めなければ、小さい当社は勝ち残っていけない。
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