コーセー、ハトムギの経口摂取による肌への効果を検証

粧業日報 2018年5月18日号 2ページ

コーセー、ハトムギの経口摂取による肌への効果を検証
 コーセーは、「ハトムギエキス」を経口摂取することで、肌のキメや角層状態が整い、肌の透明感が高められることを科学的な手法で明らかにした。

 「ハトムギ」は、古くから中国や東南アジアなどで食用されており、中国では古代宮廷料理の代表的な食材としても用いられ、中国医学三大古典である「神農本草経」にも上藥として収載されるなど、肌あれなどに効果があることが知られているが、その詳細な作用の報告事例は少なかった。

 これまで同社では、「ハトムギエキス」を化粧品原料として用いてきた中、食品としての効果に着目し、経口摂取による肌への効果でも、特に見た目の美しさを決める大きな要因である肌の透明感を高める効果について検証を行った。

 今回は、殻・薄皮・渋皮を含む「ハトムギ」の種子全体から抽出したエキス1000mgが含まれる顆粒タイプの食品を、1日1回8週間継続摂取した時の肌への効果検証試験を行った。肌の透明感を科学的に解析するため、食品摂取前後に肌のキメ評価、角層剥離状態・頬部位の透明度の評価を行い、総合的に肌の透明感を評価した。

 1つ目の実験では、肌のキメ形状についてマイクロスコープによる観察画像を、5段階スケールにてスコア評価した。その結果、摂取4週間でキメスコアが有意に良くなり、キメの改善が確認できた。また、実際のキメ画像も、4週間の継続摂取によりキメ形状が明瞭に変化していることがわかった。

 2つ目の実験では、肌の最表面からテープストリッピング法により採取した角層細胞を染色し、顕微鏡で観察して得られた画像から5段階スケールにて剥離状態を評価した。その結果、摂取4週間において、スコアは有意に改善したことがわかった。また、角層剥離状態を示す画像では、摂取前は色の濃い部分が多く、角層が上手く剥がれず重層していたのに対し、摂取後は重層部がなくなり、角層のターンオーバーが改善されたことがわかった。

 3つ目の実験では、肌の透明度を調査するため、肌に一定の光を入射した際に肌内部から反射する光の総量で評価した。その結果、摂取4週間で変化が見られ、摂取8週間では、肌内部の反射光が有意に増加した。

 今回の検証結果では、「ハトムギエキス」を継続摂取することで、角層状態が改善し、肌のキメ状態が良くなり、透明感の指標となる肌内部から反射してくる光の量を高めることにつながり、透明感のある肌へと導くことが明らかとなった。
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