ホシケミカルズ、外部企業との共同開発でニッチな商品を提案

週刊粧業 2018年7月9日号 61ページ

ホシケミカルズ、外部企業との共同開発でニッチな商品を提案
 化粧品OEMを軸に原料販売や容器製造なども手がけるホシケミカルズは、パートナー企業との共同開発により、「ジェリーマスク」「エアゾールスキンケア」といった独自性の高いニッチな製品を生み出し、同業他社との差別化を図っている。

 同社の外部資源活用について、企画開発室広報の平地祥子氏に話を伺った。

 ――生産・研究開発面において、外部資源活用の好事例をお聞かせください。

 平地 当社ではパートナー企業との共同開発を通じて独自性の高い製品の提供に注力しており、直近では「ジェリーマスク」「エアゾールスキンケア」の2品を開発した。

 「ジェリーマスク」は、お客様から高級感のあるフェイスマスクが作りたいと依頼を受けたのがきっかけで、2013年からジェリーマスクの製法特許を持つ印刷装置の製造企業と共同開発を開始し、2015年に商品化が実現した。

 ジェリーマスクは従来の不織布やバイオセルロースマスクと比べて肌の密着性に優れ、長時間の貼付が可能だ。

 さらに、部位毎によって異なる成分の配合や着色も可能で新規性が高い。

 「エアゾールスキンケア」は、エアゾール充填の受託企業と2013年から共同開発を開始し、2017年には、エアゾール化粧品で初の水素を噴射剤に使用した化粧品シリーズとして商品化した。

 化粧水や洗顔料といった既存商品をエアゾール充填することで感触が変化し、さらに美肌効果を有する水素の配合により、商品をブラッシュアップできる。

 ――企業との業務提携では、このほかにどのような取り組みを進めていますか。

 平地 2015年11月からは沖縄ヤマト運輸と連携し、那覇空港に隣接する「沖縄グローバルロジスティクスセンター」内に充填工場を構え、稼働率が年々アップしている状況だ。

 具体的な取り組みとしては、ヤマトグループの物流ネットワークを活かし、製造から物流、通販サイト運営、販促支援などをワンストップで行う「越境EC支援」サービスを展開している。

 台湾やタイ、シンガポール、インドネシアといったアジアの国々には4時間圏内で配送が可能だ。

 ――貴社では今後、外部資源活用についてどのような点に注力していきますか。

 平地 ニッチなアイテムを生み出すためには、特殊な技術を有する外部のパートナー企業との連携が不可欠だ。

 当社では化粧品製造と化粧品ビジネスにまつわるノウハウを保有しており、そこに外部の知識を組み合わせて互いに補完し合いながらお客様に最適な商品を提案していきたい。

 商品開発に関しては今後、「エアゾールスキンケア」シリーズのラインナップをさらに拡充させていく。
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