ライオン小林取締役、「エコ・ファーストシンポジウム」で講演

粧業日報 2018年11月14日号 4ページ

ライオン小林取締役、「エコ・ファーストシンポジウム」で講演
 ライオンの小林健二郎取締役上席執行役員は、10月31日に開催された「第3回エコ・ファースト シンポジウム」のメイン企画「SDGsにおける企業の先進的な取組事例とこれからの役割」にパネリストとして登壇し、ライオンの気候変動に対する取り組みとこれからの役割について解説した。

 日本の部門別CO2排出量の推移(2005年度と2016年度の比較)を見ると、産業部門が10.4%減、運輸部門が11.9%減、業務その他部門が1.2%減、エネルギー転換部門が4.9%減、工業プロセス部門が17.8%減、廃棄物部門が6.7%減と総じて減少している一方で、唯一、家庭部門が8.2%増と増加傾向になっている。

 日本の各家庭では、ライオン製品が年間で約20個使われていることから、ライオンでは環境配慮型製品の開発に努めている。

 製品ライフサイクルにおけるCO2の排出割合を見ていくと、原料調達20%、生産5%、物流1%、使用65%、廃棄9%と圧倒的に製品の使用段階での排出割合が大きく、この部分を見直していかない限り、家庭部門からのCO2排出量を削減することは困難といえる。

 そこで同社では、「無理やガマンをしなくてもエコになる」という考えの下、暮らすことがエコになる製品開発を進めており、同社を代表する衣料用洗剤「トップ SUPER NANOX」は製品からのCO2排出量を1990年比で53%削減している。

 最近では、毎月8日を歯ブラシ交換デーとすることで「健康寿命の延伸」を進め、ハブラシをプラスチック製品にリサイクルすることで「地球の持続可能性」を実現するなど2つの活動を併行して進めており、この活動を通じて「『健康に暮らす』ことが『エコ』につながるということを一般生活者に広く周知していきたい」(小林取締役)という。

 「まずは、毎日の習慣をリ・デザインすることで『健康に暮らすこと』が『エコ』につながることを企業の使命として取り組んでいく。その上で『社会』を『エコ』にするという活動をエコ・ファースト企業や行政と一緒になって取り組む。バックキャストで目標を設定し、できることではなく、やるべきことに向けて我々の活動をシフトしていくこと、異業種との連携を加速させることにより、最終的には『健康な地球』の実現に貢献していきたい」(小林取締役)
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