アンチエイジング野中社長、幹細胞培養液の安全性を啓蒙

週刊粧業 2018年11月19日号 12ページ

アンチエイジング野中社長、幹細胞培養液の安全性を啓蒙
 アンチエイジングは日本で最初にヒト幹細胞培養液の提供を始めた企業だが、野中秀訓社長が幹細胞培養液と出会うまでには紆余曲折があった。

 元々は精密機器のメーカーに勤めており、韓国法人の立ち上げのため10年間ソウルに駐在した。

 帰国後は、日韓を軸にしたコンサルティング会社を設立。業務の中で出会った韓国のバイオマテリアル研究所が、幹細胞培養液の研究をしていたことがきっかけで興味を持った。

 幹細胞培養液は再生医療研究から生まれた成分で、アンチエイジングにも有用であることが多くの研究から示されている。肌老化の原因を根本から解決できる成分だが、当時の日本では取り扱いがなかった。

 野中社長は、幹細胞培養液を普及させれば多くの人の役に立つと確信し、2012年にアンチエイジングを設立した。

 「一般消費者の幹細胞培養液の認知度はまだ低く、使用に不安を抱く人も多い。まずは信頼できる素材だということを世間に浸透させるため、安心・安全を最重要項目としている」と語る。

 同社が扱う幹細胞培養液は化粧品原料に特化しており、幹細胞ドナーの適合検査や培養液のGLP9項目の検査、ウイルス・細菌感染のスクリーニングテストなど、厳しい検査・管理のもとで生産されている。

 さらに、独自のノウハウでアンチエイジングに効果が高い幹細胞培養液を生産しており、信頼度を高めるために有用性試験のデータも公開している。

 会社が軌道に乗り始めた2014年、大腸ガンが発覚し、余命1年の宣告を受けた。

 「それまでは夢の実現に邁進していたが、病気が発覚して、周囲の幸せが自分の幸せだと気づいた。楽しく仕事ができ、社会貢献もできる会社を目指している」

 今後は、幹細胞培養液の安全性への信頼を高め、市場を拡大していきたいという。

 様々な可能性を持つ幹細胞培養液を引っ提げて再生医療の分野に参入し、多くの人々を幸せにすることが当面の目標だ。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > アンチエイジング野中社長、幹細胞培養液の安全性を啓蒙

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop