資生堂、肌の若返りに近づく新規有用成分を開発

粧業日報 2018年11月29日号 4ページ

資生堂、肌の若返りに近づく新規有用成分を開発
 資生堂は、肌の表皮と真皮の間に存在する基底膜の構成成分である「ラミニン511」が、肌の再生力の要である表皮幹細胞の維持に重要であることを世界で初めて発見した。

 同社では、約30年にわたり基底膜に着目した研究を行い、基底膜のダメージにより表皮幹細胞が減少することを発見し、その減少に関与している基底膜の構成成分を探索した結果、「ラミニン511」が表皮幹細胞の減少を抑え、維持していることを突き止めた。

 さらに、「ラミニン511」の研究を進めていくと、「紫外線を浴びると分解されること」「加齢に伴い産生量が減少すること」がわかった。

 同社では、まず「ラミニン511」の分解を抑制する成分の探索を行った結果、肌への効果が期待される化合物約2万品の中から、表皮幹細胞を維持する新規有用成分「ステムラン173」を12年の歳月をかけて開発した。

 さらに、「ステムラン173」により「ラミニン511」の分解を抑えると、0歳から60歳代の表皮幹細胞が良い状態で維持され、明らかな肌質改善効果があることを確認するとともに、加齢に伴い産生量が減少する「ラミニン511」の産生を促進する成分を探索し、天然由来抽出物約180品の中から、海藻抽出液を見出した。

 「ステムラン173」は、「ラミニン511」の分解を抑制し、表皮幹細胞の減少を食い止めることで、肌の再生力が高まり、肌質の改善につながるという。

 「ステムラン173」には、生まれた時がピークで年齢とともに減少する表皮幹細胞の減少を食い止めて維持する働きがあり、あらゆる人々が肌の若返りに近づく有用成分として期待できることから、今後スキンケア製品へ応用していく。
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