日本石鹸洗剤工業会、持続可能な社会の形成へ貢献

週刊粧業 2019年1月1日号 4ページ

日本石鹸洗剤工業会、持続可能な社会の形成へ貢献
 昨年の世界経済は、米国などの保護主義政策に端を発した経済摩擦やIT業界の株安などから成長に陰りが見え始めました。今、世界経済は、かつてないほど密接に繋がっており、貿易、金融だけでなく、大容量のデータや気候変動など、様々な因子の影響を受けやすくなっていると言えます。

 一方、日本経済は、企業収益、設備投資、個人消費などが堅調に推移し緩やかな回復基調にはありますが、豪雨や震災からの復旧、米中の貿易摩擦や原料動向、労働力逼迫などの影響には、引き続き注視が必要です。

 このような状況下、石鹸・洗剤のような日用品や、産業用途やその原料となる油脂製品を製造するメーカーの団体である日本石鹸洗剤工業会は、さらなる発展に向けて業界の共通課題を解決するなど、一層の努力をはかってまいります。

 具体的には、2030年を到達点として人類の幸福を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」に即した活動であります。当工業会は1950年の設立より、清潔の大切さに関する啓発活動をはじめ、河川の継続的な水質モニタリング、そしてプラスチック資源の有効利用など、社会的な要請に対して自主的に取り組み、環境負荷のより少ない洗剤類の推進や、容器包装プラスチック使用量の削減などを実現してきました。

 当工業会が定めたキーワードである、3c(Clean清潔、Comfortable快適、Convenient便利)、3S(Safe安全、Saving節約、Sustainable持続可能)の活動は、まさに、SDGsの17ゴールの一部でもある、人の健康、安全な水、作る責任に重点をおいた活動であり、継続してまいります。

 2019年の3つの重点活動をご紹介します。

 第1は、人及び環境に関する製品の安全性の確認です。行政関連機関・関連団体・学会の皆様と密な情報交流を行い、使用する化学物質の安全性の確認を推進します。また新しい製品形態の普及等、時代の変化に適応した「安全・安心」の確保及び情報提供を進めます。

 その一環として昨年より開始した、製品の安全な使用と、わかりやすさに配慮した「製品安全表示図記号」の製品への表示を更に進めます。

 第2は、持続可能な社会の形成への貢献です。現在、メディアでも大きく取り上げられる容器包装プラスチックの削減については、当工業会は90年代より取り組んでおります。今後も、この努力を続け、一昨年から開始した第3次自主行動計画を推進していきます。

 第3は、広報・教育活動の強化です。安全・安心への取り組み等について広報し強化するとともに、全国養護教諭連絡協議会と千葉県養護教諭会のご協力のもとに開発した、「教員向けの手洗い教育資料」の全国への普及をはかり、衛生意識の向上をはかります。

 また、国際活動では、世界の石鹸洗剤工業会との交流を強化し、化学物質管理・安全情報等のグローバルな情報収集を行うとともに、日本からの情報発信を行って、製品・原料基準等の共通化を目指します。

 これらの活動を通して、消費者やユーザーの皆様にご満足いただけるよう、活動してまいる所存です。
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