カネボウ化粧品 村上由泰社長、新体制下で成長に向け本格始動

週刊粧業 2019年1月1日号

カネボウ化粧品 村上由泰社長、新体制下で成長に向け本格始動
 カネボウ化粧品では、村上由泰氏が社長に就任してから1年が経過した。この間、花王はカネボウ化粧品の販社を一体化したKCMKと、美容カウンセリング専門会社であるカネボウビューティカウンセリング(KBC)を立ち上げ、5月には成長戦略の柱として「G11」「R8」からなる新グローバルポートフォリオを発表した。

 「フリープラス」、エキップの「SUQQU」を中心に海外でも存在感を高めているブランドのさらなる強化に加え、インバウンド需要を踏まえて「KANEBO」「SENSAI」といったプレステージブランドやトラベルリテール事業の強化策も打ち出した。

 続く2019年には、新成長戦略が本格的に始動する。

まずは構造改革から着手
「G11」では2ケタ成長へ

 ――社長就任から1年、現在の心境はいかがですか。

 村上 あっという間の1年でした。色々な方にご教示いただいた1年で、皆様に感謝しています。

 花王グループの化粧品事業全体を統括したこの1年を振り返りますと、全体的にはほぼイメージ通りに仕事を進めることができたと思っています。

 化粧品事業に携わるのは久しぶりでしたので、その頃に比べると市場環境はかなり変わりましたが、現場をまわりながら課題や今後の展望を含めて方向性を議論してきました。

 その結果として5月に新成長戦略を発表することができ、将来に向けた方向性を示すことができたと思います。

 新成長戦略では、「グローバルポートフォリオ構築」(選択と集中)、「お客さまありきのブランド配置」「事業運営体制の刷新」という3つの大きな柱を掲げました。

 また、2018年1月には、販売部門を再編し、KCMKとKBCを立ち上げています。

 大きなチャレンジとなりましたので課題はありますが、徐々にうまく回りつつあります。

 機能別に組織を分けたことで、ややもすると情報伝達機能が弱くなってしまったので、今後はタテの組織づくりを強化していきたいと思います。今後も課題を抽出しながら見直しを図ります。

 ――各ブランドの動向はいかがでしょうか。

 村上 ブランド戦略として目に見える形になるのは、主には2019年以降になりそうですが、2018年はまず、構造改革から着手しました。化粧品業界が活況を呈する中、当社もこれまで増益や成長につながる重点事業に投資をし、売上を拡大していきました。

 現在も、中国でとても好調な「フリープラス」をはじめ、エキップの「SUQQU」「RMK」、さらには花王の「キュレル」をさらに伸ばすための取り組みを進めています。

 課題としては、注力ブランドだった「エビータ」が期待通りの成果を出せなかったことがあります。40~50代のブランドですが、若返りを目指してチャレンジをしましたが、ブランド設計の見直しなどを検討しています。

 「トワニー」は2018年4月からGMS3店舗でのテスト販売がスタートしました。徐々にテスト店を増やしながら店舗ごとに課題と今後の方向性を抽出しているところです。一気に導入店を増やすことはせず、テスト期間を長くして検証していくつもりです。

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