ファンケル、シミの原因になるタンパク質とその抑制成分を発見

粧業日報 2019年2月4日号 5ページ

ファンケル、シミの原因になるタンパク質とその抑制成分を発見
 ファンケルは、加齢とともに消えにくくなる肌のシミのメカニズムについて研究を進め、メラニンを産生する細胞のメラノサイトで紫外線などの刺激を受けて過剰に活発になったタンパク質「CXCR4」が、消えにくくなるシミの原因となること、さらにはサクラの葉などに含まれる「プルネチン」に「CXCR4」を抑制する効果があることを発見した。

 同研究結果は、昨年9月にドイツのミュンヘンで開催された権威ある化粧品学術大会「IFSCC」にて発表した。

 加齢とともに消えにくくなるシミは、表皮の基底膜が壊れ、その下にある真皮に落ち込んでいるという特徴があるため、同社では、基底膜の上に存在するシミの原因であるメラニンを産生する細胞のメラノサイトと、基底膜の破壊の関係について研究を進め、その中でも特にメラノサイトで産生されるタンパク質「CXCR4」の機能や活性に着目した。

 その結果、紫外線などのストレスによって、メラノサイトで増える「CXCR4」の活性を促進すると、基底膜を破壊する酵素MMPが増加して基底膜の破壊を起こすことを発見した。逆に「CXCR4」の活性を阻害すると、基底膜を構成するコラーゲンの産生量が増加することも発見した。

 つまり、「CXCR4」の活性が促進されると基底膜が破壊され、シミの原因であるメラニンが真皮に落ち込み、排出されずに固定化されることが、消えにくいシミの原因の1つになることがわかった。また、「CXCR4」の活性を阻害すると、コラーゲンの産生量が増加し、基底膜が強化できることもわかった。
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