花王、大人用超薄型紙パンツの継続使用によるQOL向上を確認

粧業日報 2019年3月11日号 2ページ

花王、大人用超薄型紙パンツの継続使用によるQOL向上を確認
 花王は、鹿児島県西之表市、筑波大学と連携し、西之表市住民に対する健康寿命延伸に向けた調査・研究を2018年から行う中、軽失禁症状を訴える女性15名を対象に、超薄型紙パンツタイプの尿ケア用品を1カ月間使用する研究を実施し、心と体の変化を検証した結果、継続使用による心身の機能向上への有効性、QOL向上の可能性を示唆する知見が得られた。

 超薄型紙パンツタイプの尿ケア用品の1カ月継続使用により、軽失禁群でミニメンタルステート調査(MMSE)の得点が上昇し、認知機能の向上が認められた。

 また、身体生理機能のうち、「重心動揺総軌跡長(身体動揺の不安定さの指標)」が有意に減少し、歩行パターンにおける「歩隔の広さ」と「30秒椅子立ち上がりテスト」にも向上が見られた。

 さらに、質問群による心の評価では、軽失禁群の「自信」が使用後に高まり、使用前には存在した非失禁群との有意差が認められなくなった。

 これらのことから、軽失禁群が超薄型紙パンツを継続使用することはQOL向上につながる可能性が示唆された。
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