ポーラ化成、「PCE-DP」の美白メカニズムを解明

粧業日報 2019年4月24日号 5ページ

ポーラ化成、「PCE-DP」の美白メカニズムを解明
 ポーラ化成工業は、2018年に新たに承認を取得した美白有効成分「PCE-DP」が、表皮細胞でのエネルギー産生を増やし、肌本来の働きを高めることにより、メラニンが蓄積しにくい肌へ導くという美白メカニズムを解明した。

 この知見は、9月18~21日にフランスで行われる第49回欧州研究皮膚科学会議「49th Annual European Society for Dermatological Research Meeting」にて発表する。なお、この成果は、ポーラから発売される製品に活用される。

 同社では、PCE-DPが表皮細胞においてエネルギー物質を作り出す反応経路の1つである「クエン酸回路」を活性化させることを突き止めた。クエン酸回路は、一度の反応で多くのエネルギー物質を生み出すことができるが、表皮ではあまり活用されておらず、休眠しているクエン酸回路を活性化させることで、さまざまな良い影響が期待できるという。

 PCE-DPを与えた培養表皮細胞では、「メラノサイトにメラニン引き渡しを促す伝達物質の産生が沈静すること」「表皮細胞自体のメラニンの取り込みが沈静すること」も突き止めた。つまり、PCE-DPが表皮細胞に含まれるメラニン量を減少させることが考えられるという。

 また、これらの変化が起こるのは、表皮細胞内でエネルギーが十分に作られた結果、細胞の働きが正常化するためであると考えられるという。

 クエン酸回路を活性化させると、表皮細胞の増殖が活発になり、表皮の生まれ変わりが促されるため、メラニンを抱えた細胞が自然にはがれやすくなるという。

 同社では、PCE-DPが表皮細胞のエネルギー産生を高めることから、抗炎症力、抗酸化力など肌本来の働きが高まり、肌が総合的に改善することも期待できるとしている。実際に、使用試験ではうるおい、キメ、化粧のりなどの改善がみられたという。
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