天真堂、独自開発の「TEN‐DDS」を採用した薬用化粧品OEMに注力

週刊粧業 2019年7月1日号 26ページ

天真堂、独自開発の「TEN‐DDS」を採用した薬用化粧品OEMに注力
 薬用化粧品と機能性表示食品のOEM受託製造事業を展開する天真堂は、水溶性の有効成分を肌へ急速に浸透させる経皮吸収システム「TEN‐DDS」(特許取得済)を独自開発し、同システムを採用した美白化粧品や育毛剤のOEM提案を強化している。

 水溶性の有効成分は、親油性の角層との親和性が低く透過しにくい。そのため、「有効成分の多くが肌の真皮まで届かず、無駄になってしまっている」(児玉和之社長)ことから、同社では従来の技術で浸透しにくかった水溶性の有効成分に油溶性を付与することで角層との親和性を高め、浸透しやすい新たな経皮吸収システム「TEN‐DDS」を開発した。

 具体的なメカニズムとしては、水溶性の有効成分に「シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール」「ポリグリセリン脂肪酸エステル」の2成分を組み合わせることで油溶性を付与し、角層との親和性を高めて有効成分が透過しやすい経皮吸収指数に調整する。

 OEMでは、薬用化粧品として既に承認済みの自社製品(ソヴールシリーズ)の中から、8アイテム(育毛剤・美白ローション・美白美容液・美白美容クリーム各2品ずつ)にTEN‐DDSを採用している。

 育毛剤は、5種の有効成分と11種の毛髪栄養源アミノ酸を配合した「ソヴール37」と、タケノコ皮抽出液と5種の育毛有効成分を配合した「ソヴール38」を展開している。

 美白ローション(ソヴール40・41)と美白美容液(同42)の3品には、グリチルリチン酸ジカリウムとトラネキサム酸を共通の有効成分とし、美白美容クリーム(同43)にはビタミンC誘導体を配合している。

 このほか、メラニン生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐL‐アスコルビン酸2‐グルコシドと、トラネキサム酸メラニンのW美白有効成分を配合した美白美容液(同45)と美白クリーム(同46)をラインナップしている。

 「現在は新たな技術として、デオドラント効果を高める『TEN‐DEO』と、ニキビケア効果を高める『TEN‐ACNE』の開発に注力している。TEN‐DDSはクライアントの既存商品にも採用され、育毛剤の認可を取得し、来春発売に向けて準備を進めている。先月から本社ラボの拡張工事がスタートし、竣工後には従来比で6倍となる」(児玉社長)
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