秋に要注目!リップケア商品、中国における人気商品の特徴とは

週刊粧業 2019年9月30日号 4ページ

秋に要注目!リップケア商品、中国における人気商品の特徴とは
●リップバームのシーズン

 リップバームは唇を乾燥や荒れから守ってくれるためのもので、秋冬のシーズンに需要が高まる傾向がある。2016年1月から2019年1月の間、Googleトレンド(すべての国)とNAVER Data Lab.(韓国)で「リップバーム(Lip balm)」を検索してみると、毎年9月と3月の間に同様なパターンを繰り返していることがわかる。



●タオバオ&Tモールでも確認された同一パターン

 メジャーチャイナのデータで2018年6月〜2019年7月のリップケアカテゴリーの売上トレンドを検索すると、9月から12月の売上規模が増加し、3月まで徐々に売上が減少する傾向を見せている。


●中国で人気のあるリップバームの特徴

 2018年9月のリップケア・カテゴリーの売上規模は1億元を突破し、12月まで月9000万元以上の規模を維持している。2018年9月〜2019年3月の7カ月間、マーケットでは6億元相当のリップケア商品が販売された。売上トップ10のブランドが販売している13商品が全体市場の51%を占めている。



 去年(2018 年)の秋冬シーズン、中国では成分の内容をアピールした商品が人気が高く、市場占有率1位のメンソレータムは9月〜12月の間、マーケットシェアをこれまでの10%から20%へと拡大した。去年のマーケット・トレンドは「メンソレータム」がリードしている。

 メンソレータムは蜂蜜と5つの穀物&フルーツ成分を強調した商品が人気で、商品の特徴が直感的に伝わるパッケージデザインを採用した。DHCはシンプルなデザインに成分としてオリーブが含まれていることが特徴となっている。

 去年のリップケア市場では、多様な香りと成分をアピールした商品が消費者に選ばれ、市場をリードした。

●2019年の秋シーズンを準備するブランド

 「メンソレータム」は今年、商品のパッケージデザインを一新し、6つの成分が含まれているローズリップの香りの商品を新たにPRし、2019年の秋シーズンをスタートした。日本と韓国で発売されていた「LINE FRIENDS」コラボレーション商品を8月、中国で公式販売を開始。持続的に商品ラインを拡充し、消費者に様々な選択肢を提供している。



 DHC、Lucas Papaw、Laneigeなど、人気グローバルブランドはリップケアの新製品発売に消極的である。

 中国ローカルブランドはフルーツの香りの商品を開発し、マーケットを攻略している。

 今年の秋シーズンには去年と同じく、多様な成分(または香り)、直感的なパッケージデザインで消費者の購買欲を刺激するブランドがマーケットをリードすると予想される。

 メンソレータムは高い認知度、持続的に拡張される商品ラインナップで市場を先導する可能性が高い。なお、それをベンチマークして成長しているMaycreateなどのローカルブランドも注目する必要がありそうだ。

【メジャーチャイナ】(記事提供元)
中国EC・SNSのビッグデータを収集し、ビジネスインサイトを提供するデータ分析会社。中国で取引される6800万個のコスメ商品の売り上げ/価格/効能/原料等の属性別トレンド分析データ、レポートを提供。Unilever,AMOREPACIFIC,LG,Johnson&Johnson等のグローバルブランド、証券アナリスト等が本社のサービスを利用中。 
E-mail: contact@measurechina.ai
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