ポーラ化成、赤色光を通し、近赤外線をカットする製剤を開発

粧業日報 2019年12月10日号 4ページ

ポーラ化成、赤色光を通し、近赤外線をカットする製剤を開発
 ポーラ化成工業は、「たるみを引き起こす近赤外線をカット」しながら、「老化を抑制する赤色光を透過させる」処方を開発した。

 これまで太陽光は老化の原因と考えられてきたが、同技術によって太陽光をスキンケアの味方に付けることが可能になるという。

 太陽光の中でも、紫外線は肌に老化を起こす原因となるため、紫外線カットは重要とされている一方、同社では、近赤外線が皮下組織のRCという線維構造を細くし、たるみを引き起こす可能性と、赤色光がRCの形成を活性化する可能性を明らかにした。

 つまり、近赤外線をカットしながら赤色光を肌に届けることができるサンケア製品を実現すれば、太陽光の力でたるみを予防・改善が期待できるという。

 サンケア製品6種について、近赤外線と赤色光の透過を測定すると、近赤外線のカット力が高い製品は、赤色光もカットしていた。

 これは、光散乱剤が近赤外線だけでなく赤色光もカットしてしまうためで、近赤外線のカット力を維持しながらも赤色光を透過させるには、適切な光散乱剤を使う必要があると考え、同社では光散乱剤として汎用される酸化チタン粒子について検討を行った。

 今回、近赤外線の散乱と、赤色光の透過との両立に適したサイズの酸化チタン粒子を選び、この酸化チタン粒子に凝集を抑制する表面処理を施した。

 新たに開発した粒子を用いてサンケア品を作り評価した結果、近赤外線をカットしながらも市販品よりも赤色光を透過する力が高まることが確認でき、普段の生活を通して太陽光を味方にするエイジングケアの可能性が示唆された。
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