コーセー、「Innovation Program 2019」デモデイを開催

粧業日報 2020年1月16日号 3ページ

カンタンに言うと

  • 女子高生が社長を務める「Sunshine Delight」の提案を採択
コーセー、「Innovation Program 2019」デモデイを開催
 コーセーは12月13日、今年度で2期目となるアクセラレータープログラム「コーセーとの共創におけるInnovation Program 2019」のデモデイを本社にて開催し、「Sunshine Delight」(本社=東京都三鷹市、伊藤瑛加社長)と同社メンバーとの共創チームで進めてきた「紫外線から美と健康を守るプロジェクト」の提案を採択し、具体的な取り組みへ移行することを決定した。

 同プログラムは、オープンイノベーションの考えを取り入れ、同社に蓄積されたリソースと社外の技術や様々なリソースとを組み合わせ、同社だけでは実現できない価値創造を目的とし、業界初のアクセラレータープログラムとして2018年にスタートした。

 今年度のプログラムは、「感性にテクノロジーを。美に新体験を。」をコンセプトに、18年度から取り組むデジタル技術の活用や先端技術の研究領域への応用に加え、商品開発や経営基盤の強化、新事業領域の開拓などテーマを拡張し、全方位的なイノベーションを目指した募集を行った。

 2019年6月に募集を開始し、幅広い領域のスタートアップ企業86社からの応募があり、1次の書類選考、2次のプレゼン選考によりテーマごとに選び抜かれた6社と、コーセーの社内ベンチャー制度「Link」によって立候補した様々な部門の社員が各テーマごとに共創プロジェクトチームを結成。提案アイデアをスタートアップ企業とともに磨き、プレ実証実験なども実施し、デモデイへと臨んだ。

 今回のデモデイでは、小林一俊社長、小林正典常務をはじめとする関連部門の役員と、外部有識者として、大企業とスタートアップ企業を結びつけイノベーションを加速させることに強みを持つベンチャーキャピタル、WiLの伊佐山元CEOが加わった審査委員が評価を行い、提案の独自性・新規性や中長期の協業意義があるかという点を重視し審査した結果、「紫外線から美と健康を守るプロジェクト」の提案が採択された。

 採択された「紫外線から美と健康を守るプロジェクト」に対し、小林常務は「近年、世界的な環境問題や幼児期からの紫外線対策の重要性といった課題を背景とした提案がなされ、今後当社としても全社で取り組んでいくべき内容であり、社会的課題解決の意義が高い提案であった」とコメントした。

 また全体の発表に対し、外部審査員の伊佐山氏からは「優れたビジネスプランとは、『バイアビリティ』(ビジネスとしてのポテンシャルや継続性)、『フィージビリティ』(実用化するための技術力や強み)、『デザイヤビリティ』(市場とお客さまからのニーズ)の3要素のバランスがとれていることが重要だ。また、ファウンダーにどれだけ夢があり、情熱があり、市場に受け入れられるかといった本気度の部分が非常に大切になる」とのコメントが寄せられた。

 今後は、Sunshine Delightと同社で連携し、具現化にむけ協業を進めるほか、Sunshine Delight以外のファイナリスト5社とは、関連部門との連携により継続的な取り組みを検討していく。
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