西日本化粧品工業会 西村会長、化粧品業界の健全な発展に向けて

週刊粧業 2020年1月1日号 18ページ

2020年1月15日 13時00分

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 5月1日から新しい元号「令和」がスタートし、10月に執り行われた「即位礼正殿の儀」には、191の国や地域、さらには国際機関から元首や王族、祝賀使節など合わせて約2000人が参列する中、天皇が自らの即位を国の内外に宣明されました。

 新しい天皇の下、「令和」に込められた「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味のごとく、平和で安全な時代になることを切に願っています。

 化学の分野では、リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞を旭化成名誉フェローの吉野彰氏ら3名が受賞され、産業界の研究者に希望を与えました。

 また、スポーツの分野ではアジア初のラグビーワールドカップが開催され、「ONE TEAM」のスローガンの下、日本チームの目覚ましい躍進が世界の注目を集め、我が国のラグビー人気の大きなうねりを生み出しました。さらに、我が国のおもてなしも奏功し、「最も偉大なワールドカップとして記憶に残る、日本は開催国として最高であった」との評価を受けました。

 今年はオリンピック・パラリンピックの年であります。また、2025年には大阪万博が開催されます。日本が世界に報道される機会が続きますが、昨年受けた我が国の評価が一層向上するよう化粧品業界がワンチームとなって高い品質の魅力的な製品を送り出せるよう当工業会も取り組んでいきたいと思います。

 ところで、我が国を取り巻く状況を見ますと、国際通貨基金(IMF)は、2019年の世界経済の成長率は3.0%で当初予測よりも下方修正されました。

 3.0%という数値は、リーマン・ショック以来の低水準です。これは、貿易摩擦の激化のみならず、地政学的な不透明感、新興・途上国における景気減速、先進国での高齢化や生産性の伸び悩みといった構造的要因などを背景としています。

 2020年の成長率はやや持ち直し3.4%と予測されていますが、力強い回復は見込まれていません。このように、米中摩擦の激化は世界経済にとっての最大の脅威であり、そこに、欧州政治問題、中東情勢や香港デモといった問題が加わると不確実性が高まるばかりです。

 この通商摩擦と地政学的緊張を緩和すべく各国が協調し、良いタイミングでの経済活動支援等の事態打開に向けた対処を望むところです。

 また、国内では、消費税率が10%に引き上げられました。内閣府が11月に発表した月例経済報告によれば「景気は、輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復している。

 ただし、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要がある」としています。

 安倍首相には、消費税の引上げによる消費低迷が生じることのないようリスクを想定した万全な政策を期待するとともに、知恵を絞って、国民の命と平和な暮らしを守り、夢と希望が持てる国にして欲しいものと念願しております。

 我々化粧品業界は2016年に輸出額が輸入額を初めて上回り、化粧品産業が貿易黒字化しましたが、その傾向は現在も続いています。

 2019年1月~6月の出荷金額は8438億円で前年同期比3.4%の増加、化粧品輸入額は1372億円で前年同期比6.8%の増加、輸出額は2820億円で前年同期比15.4%の増加で輸出額が輸入額の2倍になっています。

 日本政府観光局によると2019年上期の訪日外国人旅行者数は1663万人で前年同期比4.6%の増加、訪日客が使った旅行消費額は2.4兆円で旅行者数、消費額、ともに過去最高となり好調です。

 当工業会は縮小していく日本市場を背景に、今後の発展のためには海外展開が不可欠であると考えており、その一助として輸出を行っている会員が必要としている輸出証明書の発給業務を見直し、利用しやすいものへと改善していきます。

 また、的確な情報を迅速に提供すること、コンプライアンスの向上のためにインターネット広告の適正化を図ること、広告ガイドラインや表示に関する規定の周知、消費者対応へのサポートなどに積極的に取り組むとともに、関係団体との連携をより一層密にすることにより、化粧品業界の健全な発展に努めてまいります。

 新しい年が化粧品業界の飛躍の年となるよう祈念するとともに、今後とも当工業会に倍旧のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年の挨拶といたします。

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