エア・ウォーター・ゾル、新研究所の開設でODM化を推進

週刊粧業 2020年2月24日号 10ページ

エア・ウォーター・ゾル、新研究所の開設でODM化を推進
 エア・ウォーター・ゾルは、エアゾール製品の受託製造を基幹事業として展開する中、2018年11月に化粧品を主とした新工場(茨城第2工場)を新設し、化粧品OEM業界に本格参入した。

 今年3月には茨城工場の敷地内に従来のエアゾールに加えて化粧品の研究・技術開発も行う新研究所を開所し、尾上英俊社長は、製品の企画・開発から提案する「ODM化を推進していきたい」と話す。

 ――化粧品OEM業界への本格参入から2年、振り返っていかがですか。

 尾上 新工場の着工時はインバウンド消費が拡大傾向にあり、19年度~21年度の中期経営計画では、変化対応力がカギになると捉え、新工場はOEM業界の供給不足緩和も参入の狙いとしていた。

 しかし、計画とは逆の状況で変化対応力が問われることになった。

 厳しい市況を迎えているが、化粧品OEM(液体充填)部門は、20年3月期も数量ベースで2ケタ以上の伸び率で推移することができている。

 一方で、こうした状況になって改めて企業間の信頼関係が重要だと感じた。

 エアゾール製造から長年にわたって取引のあるパートナー企業とは、より深いつながりを築いていきたいと思う。

 ――そうした中で新研究所が完成しました。

 尾上 中計では「新たな未来をつくる経営基盤の強化」に向け、「研究開発」と「人材戦略」の2つをテーマに、「モノづくりから価値づくり」をスローガンに掲げ改革に取り組んでいる。

 新研究所の開所により、高付加価値化粧品の研究開発を本格化していく。

 まずはスキンケア・ヘアケアから生活全般における価値づくりを目指し、当社の成長戦略の中軸になっていくことを期待している。

 もう一つの「人材戦略」では、採用から定着、育成まで設計し、新入社員向けに「マーケティング・プロジェクト」を展開している。

 プロジェクトは、マーケティング思考を持って業務に取り組める人材の育成を目的としており、スタートから今期で6期目を迎えた。

 「マーケティングとは経営である」との考え方、モノの見方を学びながら、部門間の課題解決や仕組み改善の提案を課している。

 長期的な視座で進めているが、若手社員からはプロジェクトの効果と感じられるような活動も見られ始めている。

 今後も「人財」と捉え、根気強く継続して取り組んでいく。
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