花王、「プラスチック製アイキャッチシール廃止」を推進

粧業日報 2020年3月30日号 3ページ

カンタンに言うと

  • スマートホルダーの店頭販売本格化で「プラスチックボトルレス化」も
花王、「プラスチック製アイキャッチシール廃止」を推進
 花王は、2020年春に発売する「ビオレu」全身洗浄料、ボディケア製品、入浴剤において、商品に添付しているアテンションツール「プラスチック製アイキャッチシール」を順次廃止していく。

 また、4月11日より、シャンプーとコンディショナーのつめかえ用フィルム容器をセットするだけで、つめかえずに繰り返し使える「スマートホルダー」の店頭での販売を拡大し、本格的に開始する。

 これは、花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)の注力アクション「リデュースイノベーション」の取り組みの一環であり、「Kirei Lifestyle Plan」の19の重点取り組みテーマの中では「ごみゼロ」に貢献する。

 花王グループは、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組む中、2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王グループがこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化している。

 社会的課題の1つであるプラスチックごみ問題に対しては、花王はこれまでも、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえの促進、濃縮化、大容量化などによって貢献してきた。また、2019年9月には、プラスチック循環社会の実現に向けて「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に注力していくことを発表している。

 今回は「リデュースイノベーション」の一環として、商品に貼付しているプラスチック製のアテンションツール「プラスチック製アイキャッチシール」の全廃を目指すとともに、新しいフィルム容器活用の提案を通じた「プラスチックボトルレス化の加速」にも取り組んでいく。

 「プラスチック製アイキャッチシール」は、消費者の購入時に商品特徴や正しい使用方法などを的確に伝達できるメリットがある反面、その分のプラスチック使用量が増え、プラスチックごみや廃棄時のCO2排出量の増大につながるという課題があった。

 今回の「ビオレu」全身洗浄料、ボディケア製品、入浴剤では、従来アイキャッチシールで訴求していた内容を直接ボトルに記載することで、廃止を実現していく。

 具体的には、「プラスチック製アイキャッチシール」の廃止を進めるとともに、使用方法の伝達等が必須な場合はFSC認証紙などの認証紙への変更を行うなど、その他のコミュニケーション方法に切り替えることとし、2021年末までには「プラスチック製アイキャッチシールの全廃」を達成する。

 一方、フィルム容器「ラクラクecoパック」は、よりつめかえやすくなっただけではなく、本品容器に比べプラスチック使用量が約80%削減できるため、製造から使用、廃棄までの過程で生じるCO2排出量を約3%削減することに寄与してきた。今回店頭での販売を開始する「スマートホルダー」と併用することにより、簡単にセットするだけで、つめかえずに繰り返し使用することができる。

 さらに、ラクラクecoパックを最後まで無駄なく使用することができ、底がヌメりにくい衛生的なつくりの「スマートホルダー」は、2017年の発売以来、主にオンラインショップで販売してきたが、今回、店頭での販売を本格化する。より多くの消費者が手に取りやすくすることで、環境負荷の低いつめかえ用「ラクラクecoパック」の使用をさらに促していく。
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