ジュリーク、SDGs達成に向け8つの取り組みを推進

粧業日報 2020年4月3日号 3ページ

ジュリーク、SDGs達成に向け8つの取り組みを推進
 ポーラ・オルビスグループのジュリーク(本社=豪州南オーストラリア州)は、1985年の創業当時からサスティナブルファーム(持続可能な農園の維持)に取り組み、地球環境の保護を追求してきた。

 現在、国連が2030年に向けて持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)として掲げている17の目標のうち、8つの実現に取り組んでいる。

 目標3「すべての人に健康と福祉を」に向けては、ジュリーク農園で働く人々へのケアの一環として、理学療法士を雇うなど、身体的・精神的健康、栄養、運動に焦点を当てた健康と福祉プログラムを採用している。また、2018年には、女性の幸福に関連した慈善団体「Dignity」とパートナーシップを組み、約3000個以上のジュリーク商品を寄付した。

 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に向けては、従業員内の女性と男性の賃金格差をなくすことを保証し、女性管理職を積極的に登用するなど女性が活躍できる風土の醸成に努めている。2019年には、ポーラ・オルビスグループ全体で女性管理職比率は約45%となり、その中でもジュリーク(各国支社を含む)の女性管理職比率の平均は60%を超えている。

 目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に向けては、アデレードにあるジュリークオーガニック認証自社農園と倉庫、乾燥小屋の屋根にソーラーパネルを設置して自家発電をしている。自社農園においては、再生エネルギー使用率は約60%となっている。

 目標8「働きがいも経済成長も」に向けては、若者に就労、職業訓練の機会を提供することを目的とし、科学を専攻する地元の学生に、化粧品の調合や開発、パッケージデザインから販売まで、幅広いスキルを実践的に学ぶ機会を創出し、コミュニティに還元している。

 目標11「住み続けられるまちづくりを」に向けては、毎年6月頃に植樹の日を設け、アデレードのオーガニック認証自社農園に世界中より集まったジュリークのスタッフが植樹している。1000人以上の参加者によって植えられた1万500本の木々は約700~1100トンもの大気中のCO2を軽減している。

 目標12「つくる責任、つかう責任」に向けては、2016年以降ジュリークの工場と農園から出た廃棄物はゼロとなっており、全て再利用、リサイクル、エネルギーに転換されている。日本法人ではノベルティに再生コットンを使用したアイテムを採用したり、ペーパーバッグを廃止するなど、よりサスティナブルな消費行動を促している。グループ全体としては、2029年に廃棄量を2018年比26%削減することを目指している。

 目標13「気候変動に具体的な対策を」に向けては、カーボンフットプリントを最小限に抑えるための容器包装の分析をするなど、パッケージのライフサイクルアセスメントを導入しているほか、あらゆる側面でCO2排出を削減する努力をしている。例えばビデオ会議を用いることで飛行機を利用する出張を減らしたり、社員同士のカープールを推奨したりするなど、大気汚染の防止、CO2排出削減に努めている。グループ全体としては、2029年にCO2排出量2018年比26%削減を目指している。

 目標15「緑の豊かさも守ろう」に向けては、ジュリーク農園で野生動物や野生の木々と共存すべく、広大な敷地のうち22ヘクタールで農作物と干し草の生産をしている。さらに、20ヘクタールは野生動物の通り道にもなる低木地帯として活かし、生物多様性の保全を目指している。
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