コーセーは3月25日、実店舗の販売スタッフのオムニチャネル化を推進するアプリケーションサービス「STAFF START(スタッフスタート)」を導入した。
STAFF STARTは、これまでアパレル業界で800以上のブランドで活用され、店舗の販売スタッフがコーディネート投稿などで自社通販サイト上でも販売に貢献してきた。
今回、同社は化粧品メーカーで初めて「STAFF START」を導入し、店舗の美容部員がメーク画像、スキンケアアイテムの紹介画像の投稿などを自社通販サイト上で公開する。様々な肌色や肌質、顔立ちの美容部員の投稿を通じ、顧客に対しオンライン上でも最適な商品提案ができるようになるという。
他者からの印象に大きく関わり、多くの女性にとって一大関心事であるメークや美容だが、本当に自分にあったスキンケアやメークを実現する化粧品を見つけるのはとても困難な状況となっている。
コスメを購入する場所も、各ブランドのカウンセリングカウンターだけでなく、ドラッグストア、スーパー、コンビニ、ECサイトなど多岐にわたり、多くの人にとって、その時の自分に最適な商品がどれかを提案してもらったり他者からのアドバイスを受けたりしながら商品を選ぶ機会はそれほど多くない。
SNSやクチコミサイト、雑誌などで常に多くの情報が提供されてはいるが、その中から自分の肌に合ったスキンケアアイテムや自分の魅力をより一層引き出すメーク方法の情報を選択することも簡単ではない。
そこで今回、コーセーは総合美容情報サイト「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」にて、STAFF STARTを活用し店頭に立つ現役の美容部員のメーク画像、スキンケアアイテムの紹介画像の投稿を始める。
メイク画像投稿では、各美容部員の特徴として、「年代(20代、30代、40代、50代、60代)」「肌質(普通肌、乾燥肌、脂性肌、混合肌、敏感肌)」「肌色(ブルーベース、イエローベース)」「まぶたのタイプ(一重、二重、奥二重)の情報が記載されており、サイトに訪れた顧客は自分の肌の特徴や顔立ちにあった美容部員のメーク投稿を参考に商品を選ぶことができる。
また、スキンケアアイテムでも、美容のプロである美容部員が専門知識や商品に関する深い理解のもと、それぞれの肌質に合った商品の使用感やポイントをレビューすることで商品選択の参考となる情報を提供する。雑誌のモデルや芸能人ではなく、美容部員という等身大の身近な手本を通じ、美容部員のもつ商品知識やメークスキルを学ぶことにより、それぞれの顧客がオンライン上でも本当に自分にあったコスメを見つけ出すことが可能になる。
公開に先立ち、2020年2月上旬には、美容部員向けにコスメ・ビューティー領域で人気のインスタグラマー常岡たまき氏によるメークアップ画像撮影の勉強会を開催した。
勉強会では、Maison KOSÉ(東京・銀座)に所属する美容部員が、常岡氏の実践する魅力的な商品の撮影方法や解説方法を学び、実際に商品撮影を行った。より顧客に役立つ情報をわかりやすく発信することで、メーク画像を通じた商品選びやコミュニケーションが活発になることが期待される。