ヒノキ新薬、5月中をめどに消毒液と空間除菌スプレーを商品化

粧業日報 2020年5月15日号

2020年4月21日 18時00分

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 優れた薬効と高い安全性で広く知られるヒノキチオールを全品に配合したスキンケアブランド「ヒノキ肌粧品」(全品医薬部外品)を展開するヒノキ新薬では、ヒノキチオールとある特定金属とのキレート(錯体)が、優れた殺菌力と抗ウイルス効果を発揮することから、5月中をめどに商品化を進める。

 今回商品化を進めるのは、ヒノキチオールとある特定金属のハイブリッドキレートで開発した消毒液「ハイブリッドヴェール」(化粧品、400mL・2800円)と、空間除菌スプレー「ヒノキ ハイブリッドミスト」(雑貨、300mL・2500円)の2品で、阿部武彦社長にヒノキチオールの効能や新商品の開発が始まった経緯について話を伺った。

 ――まずは、ヒノキチオールの効能についてお聞かせください。

 阿部 ヒノキチオールは、戦時下の台北帝国大学でヒノキチオールを発見した野副鐡男(のぞえてつお)博士と共同研究に励み、のちに「ヒノキチオールの育ての父」と呼ばれた医学者の桂重鴻(かつらしげひろ)博士によって、当時不治の病と恐れられた肺結核の結核菌や大腸菌、腸チフス菌、ブドウ状球菌、さらには水虫や破傷風など根治が困難とされてきたさまざまな細菌に対する殺菌効果が高いことがすでに明らかにされている。

 副作用がない優れた安全性とともに、その臨床的応用研究の成果が今日までしっかりと受け継がれている。

 ――どのような経緯で、新商品の開発が始まったのでしょうか。

 阿部 創業者で父の阿部武夫が老人性肺炎で入院した時、桂先生がヒノキチオールを結核などの治療に用いていたことをふと思い出したのが商品化のきっかけだった。

 実際、アルコールにヒノキチオールを溶かしてそれを希釈したものを病室に撒いたところ、それが奏功したのか数値が良くなり退院するまでになった。

 2018年春頃に2~3カ所の敬老施設でインフルエンザなどの院内感染予防として、ヒノキチオールを配合した空間除菌スプレーの試作品を提供し始めたが、いずれも好評だった。

 独自に研究・実験に取り組んできた過程で、ヒノキチオールとある金属物質をハイブリッドキレートさせたところ、鮮やかな緑色の化合物が誕生し、期待以上の殺菌力を発揮した。

 これに着目し、新型コロナウイルス騒ぎが勃発する以前から商品化への取り組みを進めてきた。

 驚いたことに今年3月17日、200年以上の歴史を持つ世界で最も権威のあるアメリカの医学雑誌「The New England Journal of Medicine(NEJM)」で、ある特定の金属に新型コロナウイルスの感染力を短時間で減少させる効果が示されたという論文が発表された。

 ヒノキチオールキレートは、新型コロナウイルスと同様にエンベロープ(膜)を持つRNAウイルスであるインフルエンザウイルスの増殖を抑制することが既に論文で発表されている。

 新商品のウイルスへの効果はまだ検証段階だが、今回新たに発表された論文も踏まえ、ハイブリッドキレートした2品はきっと、お役に立てる商品になるものと期待している。

 ――新商品に込めた想いをお聞かせください。

 阿部 ヒノキ肌粧品は全品「医薬部外品」だが、この認可を取るには時間がかかるため、早急に市場に出すには認可を取る必要のない「化粧品」「雑貨」という扱いで商品化せざるを得ない。

 また、事と次第によっては行政からお門違いの「お叱り」を受けるかもしれないが、時局に鑑みてお叱りを受ける覚悟で取り組んでいく。

 中でも、ハイブリッドヴェールは、アルコール濃度が焼酎並みの20%程度と低いものの、多くの細菌類に対する高い殺菌効果があり、手も荒れにくい。この商品を通して、アルコールを含む消毒液の不足や頻繁な消毒による手荒れなどの悩みの解消にもなるだろう。

 さらに、新商品をきっかけにヒノキ肌粧品のサイエンス重視の姿勢を1人でも多くの人に知ってもらうことも期待している。

 まずは、今までヒノキ肌粧品を信じて使っていただいたヘビーユーザーの方々に報いるべく、5000本を取り扱っている販売店へ無料で配布する予定だ。

 当社は1956年の創業から、「ヒノキ新薬」という名のもとに、明確な論理性と科学性の裏付けのある商品づくりと販売姿勢を真面目に貫いてきた。

 今の化粧品業界は、水と油とニオイをつけてこねくり回すだけの薬九層倍(くすりくそうばい)に見られがちだが、今回の新商品をはじめとした科学的なエビデンスのある化粧品を真摯に作り続けていくことで、業界のイメージを大きく変えていきたい。

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