マンダム、不快刺激のない清涼感にこだわり

週刊粧業 2020年4月13日号 6ページ

マンダム、不快刺激のない清涼感にこだわり
 マンダムは、「頭髪・頭皮(ヘアスタイリング・ヘアケア)」「皮膚(スキンケア)」「体臭・制汗(ボディケア)」の大きく3つの領域で研究を行っている。

 近年は、皮膚など身体のあらゆるところに存在する感覚センサーであるトリップチャネル(TRPチャネル)を用いた研究を、同研究の第一人者である自然科学研究機構・生命創成探求センターの富永真琴教授と共同で進め、製品への応用可能性を広げている。

 富永教授は、1997年に身体に複数存在するTRPチャネルの1つが「温度センサー」として働くことを発見した。以降、研究が大きく進んできたが、まだ解明されていない領域も多いという。広報部の五嶋善晃氏に話を聞いた。

 ――TRPチャネルの研究についてお聞かせください。

 五嶋 2005年より富永教授と共同研究をスタートし、07年に刺激受容体を利用した感覚刺激の評価法を開発・確立して以降、化粧品の使用により感じる不快感を軽減し、快適に使用できる製品づくりを目的にTRPチャネルを用いた評価研究を行っている。肌への不快刺激の低減、快適な清涼感の追求、肌細胞の免疫反応コントロールの大きく3つのテーマで取り組んでいる。

 TRPチャネルは、温度や化学刺激に反応する性質を持つ感覚センサーで、全身の様々な細胞内に存在する。これまでヒトの9つのTRPチャネルが、温度受容体であることが発見されているが、当社ではその中の清涼感に関与する感覚センサーであるTRPM8と、ヒトの温度に対する反応かはわかっていないものの、痛みに関与するTRPA1に着目して、ボディケア分野で研究を進めている。

 冷たさや痛みといった個人差が生じる感覚刺激を、TRPチャネルを用いて評価測定することができれば、製品の品質向上はもとより、今までになかった、新しい価値を持つ製品の開発につながると考えている。

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