ポーラ×ソフィアリンクス、シワ改善市場第3期(市場拡大期)を展望

週刊粧業 2020年5月18日号 2ページ

ポーラ×ソフィアリンクス、シワ改善市場第3期(市場拡大期)を展望
 ポーラが国内で初めてシワを改善する医薬部外品「リンクルショット メディカル セラム」を2017年1月に発売して3年目を迎えた。

 その間、資生堂が17年6月(エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリームS)、コーセーが18年9月(iP.Shot アドバンスト)、カネボウ化粧品が19年10月(KANEBO リンクル リフト セラム)にシワ改善薬用化粧品を発売し、大手各社の参入により市場は一気に活性化された。

 今年3月には花王が「ソフィーナ リンクルプロフェッショナル シワ改善美容液」を発売し、各社がしのぎを削っている。

 化粧品業界を専門にマーケティング・コンサルティング事業を展開するソフィアリンクス代表の三原誠史氏は、ポーラの「リンクルショット メディカル セラム」による市場創造期を第1期とし、美白効果などを付与した「シワ改善+α」のコンセプトが登場した第2期(市場形成期、17年11月~)を経て、「現在はナイアシンアミドなど既存のシワ改善有効成分を配合した商品が大手各社から相次いで発売されて市場がますます成長している」と分析する。

 今回、シワ改善薬用化粧品市場に参入する大手4社(ポーラ、資生堂、コーセー、花王・カネボウ化粧品)との対談を通して、市場拡大期となる第3期を展望する。

 第1回は、シワ改善薬用化粧品市場を創造したポーラの山口裕絵執行役員・商品企画部長(商品・宣伝・デザイン担当)との対談をお届けする。



新市場創造の功労者は販売員
2年目以降はファン化を推進

 三原 貴社が国内初となるシワ改善医薬部外品を発売して以降、大手各社がしのぎを削って、次々と市場に参入して着実に成長しています。シワ改善薬用化粧品市場を創造したパイオニアとして今、どのような心境でしょうか。

 山口 「リンクルショット メディカル セラム」(医薬部外品、20g1万3500円、写真、以下「メディカル セラム」)の発売時から、他社の参入により市場が拡大することは想定していた。

 様々なブランドが参入し、「シワを改善する」効果が発信されて市場認知度が高まることは、当社にとっても追い風である。

 事実、「メディカル セラム」の顧客データをみてみると、発売初年度は美容感度の高い方がユーザーの大半を占めていたが、年を追うごとにユーザーの裾野が広がっている。

 今、こうして発売初年度を振り返る機会を得て、先行者利益の恩恵は得られたという実感はある。

 三原 発売初年度は年間売上130億円を記録しましたね。

 山口 シリーズで初年度100億円を超えたブランドはあったが、1SKUで100億円を超える商品はいまだかつてなかった。

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