寿ケミカル、マイクロバイオーム関連の品目を拡充

週刊粧業 2020年6月8日号 10ページ

寿ケミカル、マイクロバイオーム関連の品目を拡充
 寿ケミカルは、天然由来原料の開発メーカーであるドイツのクルトリヒター社(以下、CLR社)の日本総代理店として、グローバル市場で注目を集める機能性原料を日本に紹介している。

 伊東泰通社長は、「ヒトゲノムに続く『第2のゲノム』と呼ばれているマイクロバイオーム(細菌叢)が欧米を中心に注目を集めており、CLR社も皮膚マイクロバイオームの正常化を促す原料の開発を強化している」とし、日本での紹介を進めていく考えだ。

 昨年末より乳酸球菌由来の「プロリニューコンプレックスCLR」に新たに皮膚マイクロバイオームを正常化する効果があることを紹介してきたが、このほどアクネ菌の異常増殖やその弊害を多角的に抑える原料「キューティバイオームCLR」の紹介を開始した。

 ヒトに常在するマイクロバイオームの細菌数は数百兆個と、ヒトの細胞数(約37兆個)よりはるかに多い。アクネ菌は、皮膚マイクロバイオームを構成する主要な菌種の1つで、通常は皮膚を弱酸性に保つなど皮膚の恒常性維持に寄与しているが、恒常性のバランスが崩れて異常増殖を起こすと、産生するバイオフィルムにより毛穴を詰まらせ、アクネの発生やそれに伴う炎症を引き起こす。

 「キューティバイオームCLR」は、ギョリュウバイ、コショウ、マグノリアの植物3種を由来とした親油性原料で、4種類のアクネ菌株の増殖を抑制させる。また、バイオフィルムの産生や、アクネ菌増殖の原因となる皮脂の増加を促す5α―リダクターゼの発現を抑制する作用も確認した。

 さらに、皮膚モデルにストレスを与え、産生した様々な炎症性サイトカインを抑制する作用も認められた。in₋vivo試験では、アクネを発生している被験者20人に「キューティバイオームCLR」を連用塗布したところ、コントロールに比べ皮脂量、アクネ数が有意に減少した。

 さらに、研究では「キューティバイオームCLR」は、フケを減少させ、頭皮ケアにも有効な知見も得られている。
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