バルクオム野口社長に聞く、メンズスキンケア世界シェア№1目指す

C&T 2020年6月15日号 56ページ

バルクオム野口社長に聞く、メンズスキンケア世界シェア№1目指す
 メンズスキンケアブランドを展開するBULK HOMME(以下、バルクオム)は、2013年の創業後、戦略的なデジタルマーケティングを強みに認知と売上を急速に拡大し、2018年には通信販売の男性用化粧品カテゴリーのうち、2000~4000円のハイクラス価格帯でシェア№1を獲得した。

 さらに、今春にはこれまでのアジアに加え、イギリスとフランスへの展開を開始し、ビジョンに掲げる「メンズスキンケアブランド世界シェア№1」に向って順調に駒を進めている。

 同社の創業経緯や商品開発、マーケティングから最新の取り組みについて、野口卓也氏に話を伺った。

売上が伸びなかった創業後2年間
デジタルマーケティングが勝機に

 ――貴社はD2Cブランドとして業界内外に知られていますが、マーケティング戦略についてお聞かせください。

 野口 バルクオムは品質にこだわるという軸を第一に置いているため、創業当初よりマーケティングコンセプトを定めていない。

 ただ、この時代の中でゼロからブランドを立ち上げるにあたり、必然的にデジタルマーケティングを進めていくという結論に達した。

 2013年4月、自社サイトでの最初の販売に先駆け、2月にティザーサイトを公開し、お申し込みいただいた消費者に商品サンプルを配布するリード獲得施策を打った。

 結果、約5000名の応募があり、うち数百名の方が販売後の商品を購入してくださるなど好感触を得た。この施策で、最初の軸を作れたと考えている。

 一方で、発売直後から2年ほどは鳴かず飛ばずで、起業してから最も苦しい時期だったと記憶している。

 その要因を振り返れば、再現性のあるマーケティング手法を開発できていなかったことに尽きる。この解としてたどり着いたのが、現在採用しているサブスクリプションモデルだった。

 お客様に毎月一定のアイテムをお届けする当社のサブスクリプションモデルでは、単品購入と比べてお得に購入できる金額を設定している。お客様にとって魅力的な内容であり、当社にとっても顧客単価を最大化できる点からWIN-WINの販売形態といえる。

 この形態に対し、一定のマーケティング費用を投入しても費用対効果が見込める仕組みを構築するまでに約2年間を費やした。

 この2年間は本当に苦労をしたが、この間にも商品を使ってくださった方からは必ず評価をいただいていたので、その声が支えになっていた。

 2015年からは、サブスクリプションモデルを主軸に売上を伸ばすとともに、デジタルマーケティングで新客を獲得していく勝ちパターンを定め、多少の上下がありつつも全体として順調にシェアを伸ばせている。

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