メナード、スキンケア後の満足感に重要な肌の感触を解明

粧業日報 2020年7月6日号 2ページ

メナード、スキンケア後の満足感に重要な肌の感触を解明
 日本メナード化粧品は、スキンケア後の肌がどのような感触になると「心が満たされる」のかを検証し、「やわらかい」「しみこむ」「ふっくら」「ハリ」の4つの感触が、脳の前頭前野(快感情により反応する部分)を活性化させ、高い満足感をもたらすことを明らかにした。

 今後、この4つの感触をもたらす最高に「心が満たされる」化粧品の開発へ応用していく。

 スキンケア化粧品には、肌への効果だけでなく、その使用感から生まれる満足感も重要なことから、これまでも化粧品の使用感と心理作用についての研究は行われているが、その多くは使用時を対象とするものだった。

 そこで同社では、使用時の使い心地はもちろん、化粧品を使用した後に自身の肌がどのように変化したのかを感じる瞬間が満足感に大きく影響していると考え、今回、化粧品を使用した後の「肌の仕上がり」に対する満足感について調査した。

 女性17名を対象に、仕上がりの肌感触が異なる6種類のスキンケア化粧品についてそれぞれローション、ミルクローション、クリームを使用させた後、その肌に触れたとき、どの程度心が満たされたかを、様々な肌の感触(ハリ、うるおい、ふっくら など)について6段階で評価してもらった。

 この評価値をもとに、PLS分析法を用いて心が満たされる感情を解析したところ、「やわらかい」「しみこむ」「ふっくら」「ハリ」の4つの肌感触が強い影響を与えていることがわかった。

 続いて、前頭前野の脳血流を測定するfNIRS装置を用い、スキンケア化粧品使用前後の肌に触れたときの脳血流反応を検証した。

 その結果、あまり心が満たされない化粧品を使用した後の肌に触れたときは脳活動の変化が小さい一方で、心が満たされる化粧品を使用した肌に触れたときは脳活動が大きく活性化することがわかった。

 明確な活性化が生じた部位は、快感情により反応するといわれている眼窩前頭皮質であることから、「心が満たされる」肌感触は脳活動を活性化させ、快感情を引き起こすと考えられた。

 今後は、この研究成果を活かし、より高い満足感を得られる化粧品の開発や、化粧品の心理効果が脳活動に与える影響の研究へ役立てていく。

 なお、同研究の成果は、日本感情心理学会第28回大会(Web開催)にて発表している。
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