ダリヤ、ターゲット世代の理解から共感へ

週刊粧業 2020年7月6日号 27ページ

ダリヤ、ターゲット世代の理解から共感へ
 ダリヤがこの春、「パルティ」ブランドから発売した黒髪用ヘアカラー「パルティ カラーリングミルク」(医薬部外品、全10色、写真)は、ターゲット世代となる20代女性の「共感」を生み出すマーケティングを推進することで、発売から好調に推移している。

 コロナ禍の外出自粛により、美容室へ行きたくても行けない中、セルフカラーの需要が高まり、カラーリングミルクシリーズは、3月の発売からブルージュ、アッシュ、グレージュといったサロンでも人気のカラーを中心に売上を伸ばしている。

 直近の5月には、黒髪用ヘアカラー市場でブランドシェアは前年同月比2.5倍以上に上昇したという。

 「各部署のターゲット世代の社員が開発に携わった」。そう話すように、見た目も中味も自分たち世代のためのヘアカラーを目指し、新シリーズは「透明感」や「ナチュラルさ」をテーマに、使いたくなるこだわりを詰め込んだ。

 中味は、髪をトリートメントする感覚のように手で塗布できる乳液タイプを採用し、内容量は同社従来品比1.5倍に増やした。パッケージは、ヘアカラー商品では珍しい牛乳パック型の形状を採用した。

 プロモーションも、シリーズのコンセプトを重視した。TVCMの放映と時期を合わせて、LINEやInstagramなどSNSでCM動画を配信した。ターゲット世代の間で常に話題化される状況を創り出すことで、ブランド認知最大化を図っている。

 プロモーションの軸となるCM動画のイメージキャラクターには、女優の玉城ティナを起用した。CM動画はYouTubeで再生回数が伸びている。CMタイアップソングに使用した緑黄色社会の「Mela!」(YouTube動画再生回数693万回/6月17日現在)の反響も大きく、ファッションだけではなく、「音楽」という従来とは異なる間口から新規トライアルの獲得にもつながっている。

 並行して、10~20代の若い女性に人気のビューティ系メディア「MimiTV」とタイアップし、新シリーズの特徴を伝えるコンテンツを制作・配信した。
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