コーセー、デジタルを駆使した新たなパーソナライズ美容提案へ

粧業日報 2020年8月7日号 5ページ

カンタンに言うと

  • コンセプトストア 「Maisonメゾン KOSÉコーセー」ビューティアトラクション第2弾スタート
コーセー、デジタルを駆使した新たなパーソナライズ美容提案へ
 コーセーは、 コンセプトストア「Maison KOSÉ」にて、昨年12月のオープン以来、初めての追加となる デジタルを活用した最先端のビューティアトラクションを導入する。

 3Dスキャンによる個々人の顔型に合わせたシートマスクの提供と、ブローバーにて画像解析による毛髪診断システムの実証実験、スタイリストによるカウンセリングと施術を展開する。

 「Maison KOSÉ」では、デジタルと体験を融合させた新たなコミュニケーションの場として、同社のブランドを横断した様々な美容コンテンツを展開。異業種とのコラボレーションをはじめ、社内に蓄積されたノウハウと外部リソースを融合することで、独自性の高いサービスを追求。これらの取り組みを「ビューティ アトラクション」と称し、オープン時には「Snow Beauty Mirror」や「ネイルプリンター」など新しい美容体験を提供してきた。

 今回、新たに2つの企業(Bellus3D社、コニカミノルタ)との協業により、独自の新しい価値を提供し、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズ美容提案を強化していく。

 1つ目の取り組みとして、シリコンバレー発のBellus3D社(本社:米国カルフォルニア州サンノゼ、 CEO Eric Chen )と協業し、7月21日より「FACE MASK FACTORY」を展開。3Dスキャンを活用し、個々人の顔型に合わせたシートマスクを提供する。

 店頭で顧客の顔を3Dスキャンで撮影し、2Dデータに変換、得られた顔画像に基づいて、レーザー加工機でシートマスクを裁断し、瞬時に提供する。Bellus3D社の持つ高解像度3Dスキャン技術により、顔の立体構造を分析し、平面展開することでマスクを作成するアルゴリズムと、同社の化粧品開発知見とを融合し、伸縮性を考慮して、より部位毎(顔全体、目鼻口)にフィットするサイズと形状を実現した。

 まずは、Maison KOSÉにて提供を開始し、今後は日本やアジアを中心に注目度の高いシートマスク市場における事業化に取り組んでいく。

 2つ目の取り組みとして、コニカミノルタの協力のもと、画像処理技術を用いて、顧客の髪質、毛髪状態を客観的に評価できる毛髪診断システムを開発。プロによるシャンプーとブロードライが受けられるブローバーにて、実証実験を行う。

 すでに7月1日より、画像診断の結果に基づき、よりパーソナライズ化されたヘアケア商品を提案している。顧客の後ろ髪の撮影画像から、髪のツヤ、うねり、ダメージ、ボリュームなどの髪質、毛髪状態を瞬時に診断。その診断結果(客観評価)と、顧客が自覚する悩みや理想のヘアスタイル(主観評価)に応じて、最適な商品をレコメンドする。

 これにスタイリストのカウンセリング、最適な商品を用いた施術を組み合わせ、理想のヘアスタイルにより近づけるための手入れ方法を提案する。 

 ヘアケア製品は、これまでカウンセリングを介さずに、髪悩みや希望のヘアスタイルに合わせて自ら選び購入するケースが一般的だったが、今回の提案により、顧客の主観だけでなく、画像処理を駆使した客観的な毛髪診断を組み合わせた新たなアプローチが可能になる。実証実験を通じて、サービスのさらなる向上を目指す。

 今後も「Maison KOSÉ」では、次世代の美容体験の可能性を探り、世界中から最新のビューティアトラクションを順次取り入れ、パーソナルな顧客体験の追求を図るとともに、得られた声を蓄積・分析することで、研究開発や新知見への応用などのイノベーションに活かしていく。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > コーセー、デジタルを駆使した新たなパーソナライズ美容提案へ

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop